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『瑠璃島館殺人事件』  作者: 西埜水彩
『瑠璃島館殺人事件』
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8/11

otto 新たな事件

「ローズさんは何度もマダミスに参加されてるんですね」


「そうですよ。でもこんな風にカードを探すタイプは初めてです」


 大ホールでは、ローズさんと3人のメイドさんが楽しそうに話している。


 私は1人だ。別にリアンさんと一緒に行動しても良いことがないので、仕方ない。


「あっセアラ様どうでしたか? 何か見つかりましたか?」


 リリさんが私を見つけ、声をかけてきた。


「2階には何もありませんでした」


「そうですか。私達はずっと一緒に1階を探したのですが、ヒントのカードは1枚も見つかりませんでした」


 リリさんが四人で調べたことを、教えてくれた。


 どうやら4人はずっと一緒に行動していたらしい。うらやましくなんてないからね、私だけ1人だなんて思ってないから。


「そういえばリアンさんがいませんね。もう14時ですから、話し合いの時間ですが・・・・・・」


 カミルイさんが私達のいるところへやってきた。


「カミルイさんは、さっきの話し合いが終わってから、リアンさんのことを見ましたか?」


「いえ見ていないです。リアンさんが2階へ行ってから、私はずっとこの大ホールでいましたよ。そこで2階がどうなっているかは分からないです」


 淡々と答えるカミルイさん。


 カミルイさんはGMであり、このゲームのまとめ役だ。そこでこのゲームが終わるまでは、あまり移動しないようにしているみたい。


 となるとカミルイさんが大ホールでずっといて、メイドさん達とローズさんは一緒に1階でいた。


 あれっおかしいな。私だけリアンさんと関わりがあるみたい。


「私はずっと2階では1人でいました。だから私もリアンさんがどうしているかは知りません」


「では一度2階へ行きましょう。何かあったかもしれません」


 カミルイさんは私達をゆっくり見た後で、落ち着いた口調でこういった。


 まあ何も起きているわけじゃないし、カミルイさんの言うとおり何が起きているか様子を見てみよう。


「そうですね。リアンさんはマダミスが好きですから、ルールを破るとは思えません。そこで何かしらのことが起きたのかもしれません」


 ローズさんは賛成した。


 何かしらのことが起きる可能性は今少ない。そこで別に何も気にしなくて良いかもしれない。


「まあお迎えに行くつもりで、確認しましょう。もしかしたら迷子になっているかもしれません、リアンさんは」


 と和やかな声で話す、ミーナさん。


 こちらは恐らく深く考えたわけじゃないだろう。でもミーナさんのように考えるのが、今は無難だ。


「それじゃあ早く探しましょう」


 リズさんがせかしてくる。よっぽどリアンさんが今いないって状況に対して、不安があるのかもしれない。


「では行きますよ。全員で行きましょう」


 カミルイさんがさっさと決めてしまった、別に反対したいわけじゃないので、おとなしくついていくローズさんと私、それからメイド3人娘。


 カミルイさんはずっと大ホールにいて、メイド3人とローズさんはずっと一緒に1階でいた。


 となると私だけが2階でリアンさんと会っている可能性が高いって事になる。


「そういえばこの館、3階とかないですよね」


「3階はありませんよ」


「地下1階もないですよね」


「それもないです」


「そこで1階にいなければ2階なんですね」


「そうです」


 カミルイさんは嘘を言っているようには感じない。そこで1階か2階のどちらかにいるってことだろう、リアンさんは。


「1階にもリアンさんはいませんよ。カードを探す際にあちこち見ましたが、いませんでした。そこでリアンさんは今も2階でいるはずです」


 ローズさんが落ち着いた声で、淡々と語る。


 この様子だとローズさん達4人は、かなり丁寧に1階を探したらしい。その結果、リアンさんとは会わなかったのだろう。


「さっきリアンさんはへアトンさんの部屋を探していましたから、今回は違う部屋かもしれません」


 ミーナさんがそう提案した。確かにさっきとは違う部屋の可能性は高い。


「そうですね。私はあちこち探しただけで合わなかったので、今回私があまり探していない部屋が怪しいかもしれません。例えば私の部屋か、さっき私が探していた3人の部屋です」


「だとしますとそれらの部屋から探しましょう」


 どうやら私の話をカミルイさんは信じてくれたらしい。そこで2階についてすぐ、私が使っていた部屋へと行く。


「いませんね」


「お風呂場とかもいません」


 カミルイさんがベッドルーム、ローズさんが風呂場などの奥の部屋を確認している。もちろんリアンさんはいない。


「隣の部屋へ行きましょう」


 ミーナさんがいち早く、隣の部屋へと向かう。


 そこは3人の娘が働いている部屋で、ローズさんが奥の部屋、それ以外の人で手前にあるベッドルームを調べる。


「いませんね」


「本当です」


 カミルイさんは不思議そうで、ローズさんも納得してなさそう。


 リアンさんの不在。これはゲームなんかじゃない、人がいなくなっているという、現実にある事件なのだ。


「ヘアトンさんの部屋へ行きましょう」


 ミーナさんに促されて、私達は部屋から出る。


 そして最後となる、ヘアトンさんの部屋へと入った。


「ここにもいないですしね、リアンさーん、どこにいるんですか?」


 ついにカミルイさんがリアンさんの名前を呼ぶ。どうやらカミルイさん、リアンさんがあまりにいなくて焦ってるらしい。


「なんかシャワーの音が聞こえます」


 ミーナさんの言うとおり、奥からシャワーの音が聞こえる。


「きゃー」


 悲鳴が聞こえた、これはローズさんの声だ。


 どうやらローズさん、今までと同じく奥のお風呂場とかある場所へ行ったみたいだ。


「大丈夫ですか?」


 カミルイさんを銭湯にして、私最後で奥の部屋へと向かう。


 そこのバスルームで、たくさんの血を流してリアンさんが死んでいた。


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