5.Cafe Time with you(12)
今日は投稿が遅くなりました。
すみません。
12.視線
ミーティングを終え、仕様を決めていく会議をカフェテラスで開くことになった。
「どうする?全部はさすがに難しいよね」
兄は心配そうに話しかけてくる。
「それなんだけど、今回は主要なものだけを組み込む感じにしてもいいかな?大体3分の2くらい。残りは実際にゲームしている人の意見も汲みながら後日の追加コンテンツとして出す……というのは、だめ?」
「あ、それはいいと思う。うん、そうだね。クラフトはそのやり方を採用で」
(3分の1を後回しにしていいなら2か月も夢じゃないわ)
これで2人の気持ちが楽になるだろうと思い、私自身も安堵の吐息を漏らす。
「まあ、戦闘に関してはそうもいかないから、哲平がきつそうだな……」
戦闘の動きは最近のものはとても動きが滑らかだしバグが起きないように工夫がされているものが多いが、それだけ知識と経験がないとできるものではない。
「そうですね……。久遠健太郎君はどこまでできそうですか?樹さん」
神崎さんも心配しているようだ。
「健太郎君は、アメリカでのやり方を覚えて帰ってきてるからね。使えるよ。ただね……哲平が面倒臭いことになっているからな……」
ちらりとこちらを見てくる。
(お兄ちゃん、どこを見ているのかな?私の後ろに何かあるのかな?)
健太郎君が飲み物を持ってこちらを見ていた。
ふと、視線が合う。
なぜか胸が、少しだけ騒いだ。
「あ、健太郎君を呼びたいの?お兄ちゃん」
(健太郎君にいろいろとお願いするなら伝えておいた方がいいもんね)
「あ~。まあ、そうだね」
そう言って困ったような顔をされ。首をかしげる。
「健太郎君。今、少しお時間いいですか?」
声をかけてみた。
「いいよ」と言いながら歩いてくる彼は、以前より落ち着いた雰囲気になっていた。
(アメリカでのこと、聞いてみたいな)
どんなことを学んできたのだろうか。
日本と海外の文化の違いも聞いてみたい。
「あの、兄と神崎さんです。えっと、向こうでしてきたこととか、少し聞いても、いいかな?」
「樹さんと神崎さんですね。えっと、よろしくお願いします。向こうでは……とにかく削れって言われまくってました。なんていうか、日本はすごく丁寧で、アメリカは力技?という感覚ですね」
「なるほど。樹さん、久遠君にはいろんなところで削ってもらいまくりましょう」
「そうだね。まずは瑞葵の手伝いをしてもらおうかな。ね、瑞葵」
「ひゃい!」
思わず声が裏返った。
健太郎君がいると、どうしてこうなるのだろう。
体が熱くなり、手で顔を扇ぐ。
その後、しばらく4人で仕様についても話し込み、時間がずいぶんと過ぎてしまった。
たまに健太郎君の横顔を見ては視線が合い、すぐに顔をそむけてしまう。
大人の顔をするようになった健太郎君。
(向こうで、気になる人、できたのかな?)
少しは自分のことを気にかけてくれていると思っている。でも、何かを告げたことも告げられたこともない。
(私たちは、どうなるんだろう……)
聞きたいけど、怖くて聞けない。
今は、まだその時ではないと思うから。
何も、言えないな。
2話目、もう少しお時間ください(´;ω;`)ウゥゥ




