5.Cafe Time with you(5)
今日もちょっと短めです。
5.嫉妬 ~哲平side~
最近の俺は、瑞葵と一緒に出勤していない。瑞葵から一人で行動したいと言われたからだ。
自室のソファにもたれ、ため息が勝手に漏れる。
瑞葵との距離が、日々更新されていく。
(どうすればいいんだよ……)
そして、天井を睨みつけた。
「健太郎君、私に会いに来てくれたのね。私も会いたかったよ」
目の前で、彼女がとんでもないことを言っている。
俺の目や耳は、機能損傷しているみたいだ。
「はははは!瑞葵ちゃん、今日本でそう言うの流行ってるの?俺も、会いたかったよ。瑞葵ちゃん」
そう言い、奴は瑞葵に抱き着いている。
「はあ?」
人間が音を拾えるかどうかの低音だったかもしれない。
それほどの声が出るとは、俺自身も思っていなかった。
周りがちらちらと俺を見てくるが、どうでもいい。
この状況を、終わらせなければ、ならない。
「そこの二人、来い」
健太郎に蔑んだ目で睨みつけ、顎で命令を下す。
「……二人とも、わかっているよな?」
「ここ、――会社、だから」
声帯を通る息は冷気を纏っているように感じた。
体が震える。
“なぜ?”
息が、苦しい。
呼吸が浅くなる。
“どうして?”
頭が脈打ち、叫びたい。
全てを壊したい――。
奥歯が、軋んだ。
この時のことは、あまり記憶にない。
瑞葵が倒れかけたらしいことを石川から聞いて反省し、謝罪しようと後を追う。
ああ、俺は許せない。
大事なものを奪うやつは。
カフェテラスで笑いあう二人を見てしまった。
「……調子に、乗るな」
喉が焼けるように熱い。
俺は、拳が白くなるほど握りしめ、視線を彷徨わせた。
最初に見つけたのは、俺なんだ。
ポッと出の奴には、渡さない。
いつも読んでくれてありがとうございます。
明日も投稿予定です。




