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倉持氏はラッキースケベでいつも金欠  作者: ものかろす
最終章 愛は無を有たらしめん 最初の鳴動
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乙女たちの闘い

強い想いは時としてあらゆるものを超える

時間も空間も想いに勝らない…




淡島の神は倉持の魂の在処を探す。

賽銭と想いによって以前よりも淡島の神自身の力は増している。

だが、それを持ってしても、倉持を捕捉することはかなわなかった。


ロリ「くっ…そうか…警戒して、倉持を隠したな… いったいどこにいるんだ」

白銀(神様とやらの仕業か…くそ、前回の失敗が警戒心を芽生えさせてしまったのか…)


青野「諦めてはいけません… 信じて願いましょう。 淡島の神様… ここにいる何人かの意志を道の向こうへ飛ばすことはできませんか?」


ロリ「出来なくはない…強く念じてさえもらえば…今の私なら、そっちの願いを聞き届けるぐらいは難しくない」


青野「分かりました。それでは、追加で私と白銀さん、ジョディさんの意識も送ってください」


ロリ「分かった… 強く念じろ」


青野達はいっそう強く願った。


ーーーーーーーーーーーーーーーー

倉持は待っていた。

信じて待っていた。


倉持(青野さん…怒っているかな…直接何も言わなかったこと…言えなかったこと…)


倉持は皆との思い出を振り返っていた…

だが、最も鮮明に美しく思い出せたのは…青野との思い出であった。


最初、倉持は青野のことを特に気にかけていなかった。

単にカワイイ優秀な後輩ぐらいにしか思っていなかった。


一緒に買い物に行ったり

マッサージをしたり

添い寝をしたり

遊んだり

デートをしたり

ケンカしたり

仲直りしたり

おぎゃったり

看病し合ったり

助けてもらったり

寄り添い合ったり

星を見たり

プレゼントをしたり

一緒に温泉に入ったり

別れたり

再会したり

一緒に戦ったり


挨拶を交わしたり

たわいない会話をしたり

笑い合ったり

泣き合ったり

傷つけあったり

慰め合ったり

想い合ったり

愛し合ったり


普通の恋人たちのような思い出が…

青野との間にはたくさんあった…

もっと生きたくなるという思いが

青野とのかかわりでいっぱいになった



倉持の視線の先に白い点が見えた。

それは倉持の手に止まる。


倉持「…カワセミ…ハルシオン…」


その手に止まったものは白い可愛らしい小鳥のようであった。

恥ずかしげに首を傾げていた。

倉持の表情がほころぶ。


倉持「ありがとう…」


倉持は高らかに叫ぶ。


倉持「私は…ここだあああああああああああああああああ」



それは青野にはっきりと届いた。


青野「分かりました。淡島の神様!」


ロリ「あい、分かった。私にも聞こえたぞ。 お前たち… 始まるぞ! 全身全霊を込めろおおおお」


霞が桜が…その場にいるすべての人間が念じた。

最大限の念を送ったのだ。

それは淡島の神を包み込んだ。


ロリ(おいおい…なんだぁ この想いは…こんなに強烈な願いの力…浴びたことがない…いまなら…全宇宙中の神にも勝てる)


ロリ「みなぎるなぁ… たぎるなぁ… これが…乙女たちの力かぁぁあああッッ」


ロリから発せられた光は道を通り倉持のもとへ一瞬で到達した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

スポットライトのように、倉持とハルシオンは照らされた。

ハルシオンは光を確認すると、その光に向かって飛び上がり、そのまますれ違っていった。

光は倉持を包み込んだ。


倉持(…青野さん)


光の道からは…桜や霞、白銀をはじめとした無数の女性たちが出迎えに来ていた。

彼女達は倉持の手を取って、引き上げていく。


その想いがつながり重なり合い…

皆の願いが想いが、それによって生まれる心音が偶然にも唱のような響きとなる。


全なる音が、混ざり重なり奏でるシンフォニア それは、まさにラブソング…


愛の詩に包まれながら…

倉持の魂は現世に戻る。


ーーーーーーーーーーーーーー


三奈「…倉さん?」


三奈が願うために意識を集中していたとき…

保存カプセルが内側から開かれていた。

倉持の肉体が上体を起こしていた。

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