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優しい手

弱々しく握られる柔らかい手が、やっぱり女の子だ、なんて思わせる。


守らなきゃ、と思った。


今度こそ、必ず。






目覚めた少女。


決意の少年。


それから、







「・・・ごめんね、ゆーくん。」


手を握り返しながら呟くように言った鈴花。


「私、全然だめだった・・・。」


「もういいんだ、鈴花。」


「また、死に損なった。」


「・・・鈴花、もういいから。」


「・・・・ほんと、カッコ悪い。」



死ななくて、いいんだよ。鈴花。


お前は、死んじゃ駄目だ。



「結局私は、死ぬのが怖くて仕方無かったんだ。」


違う。


「先生の所にまで行って、・・・ゆーくんの傷抉るようなことまでして。」


お願いだから。


「きっと私は、誰かに引き留めてもらいたかったんだ。」


これ以上。


「だから、最後の最後まで、足掻いて、足掻いて。」


責めないで。


「ゆーくんにまで、電話して。」


お願い。


「最悪だ。」


「違うから。」


声を、絞り出す。


喉から、一言ずつ、言葉を選びながら。



「鈴花は、悪くないよ。」


「違う、違うの。」


「気付いてやれなかった、僕が駄目だったんだ。」


「ほんとに、ちがうから・・・っ、」



手に力が入る。



「・・・・これからは、ちゃんといるから。」


「・・・・・っひ、く、ぅ・・・っ」



「ごめんな、今まで。」




ポロポロと止めどなく溢れてくる鈴花の涙。



僕はそれを、微笑みながら指で優しく拭った。









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