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僕
僕には、大切な人が多すぎる。
なのに、僕は大切な人を守れていなくて。
彼女の顔を見て、僕はまた、顔を歪めた。
病室、自殺未遂、開かない瞳。
「・・・ほんとに、何やってるんだよ。」
巻かれた包帯は、あまりにも痛々しくて。
「自殺って、ほんとに、・・なんで、・・っ、」
段々と、嗚咽混じりの声になる。
「助かったから、良いようなものの・・っ、ほんとに、・・っ、」
僕の声が、この二人きりの病室に響く。
「・・っ、ごめん、ごめん・・・、」
僕は、知らぬ魔に鈴花を追い込んでいた。
鈴花のためと思ってやってきたのが、逆に鈴花を追い込んでた。
「ごめ、・・っ」
僕は身勝手で、結局、自分のことしか考えていなかったんだ。
鈴花を拒絶したのも、自分のため。
青菜さんの味方をしたのも、自分のため。
全部全部、自らの保身のためにとった行動。
僕は、弱いんだ。
余裕扱いて冗談言って、他の人とは少し遠目で嘲笑していても。
結局、自分の弱さだ。
本当は余裕なんてないし、冗談だって、相手にされたいからだ。
少しみんなとは一歩引いているのも、裏切られたときのことを考えると怖いからだ。
あのときから、僕は何も変わっていない。
身体だけ成長して、精神的には、何も。
だから、ほら。
僕は大切な人のなかの、たった一人も守れていない。




