プロローグ編037/【粋方 恭侍(いきかた きょうじ)サイト0】/ハーフ・デッド・パーティー2
外は地獄絵図だった。
生きている人間と【半死体】が熾烈な生存競争をしている。
そして、生きている状態と【半死体】の状態を繰り返し、身体がドンドン傷つく。
そして、生きている状態で出血多量で、死亡する。
そうなったら、【半死体】にもならない。
ただの骸。
ただの肉の塊と化す。
そうなったら、【半死体】には襲われないが、二度と生き返る事も無い。
そんな状況なので、だんだん生きている人間の数は減っていく。
それでも【半死体】の数は変わらない。
つまり、必然的に、【半死体】の数の方が増えてくる。
そうなると【半死体】同士も争う事になる。
少ない獲物の奪い合いとなるため、【半死体】同士も敵同士になるからだ。
そうなった場合、ライバルとなる【半死体】を退けて、生きている人間を襲えたとしても、出血多量で即、死体になると言う事も珍しくない。
正に死体を増やすための地獄のパーティー。
生き地獄のフェスティバルが行われている。
タイトルを付けるなら、【ハーフ・デッド・パーティー】だろうか?
【恭侍】は【花積】を守りながら、その阿鼻叫喚の地獄絵図をかき分け、これを作り出した本体を探す。
だが、見つからない。
どこを探してもそれらしい奴が見つからなかった。
だが、確実に居るはずだ。
どこだ?
どこに隠れている?
【恭侍】は焦る。
早くしないとこの地獄絵図は広まるばかりだ。
何かを見落としているはずだ。
それを見つけないと行けない。
だが、探しても探しても見つからなかった。
それに対して、【花積】は冷静だった。
彼女は、
「私はわかったわ」
とつぶやいた。
【恭侍】は、
「何?
わかったのか?
何処だ?
何処に居る?」
と尋ねた。
【花積】は、
「遺体を探して。
綺麗な遺体をね。
その中に本体が居るはず」
と言った。
【恭侍】は、
「遺体?
なんでそんなもん・・・」
と再度尋ねる。
「簡単な話よ。
この地獄絵図が出来上がるまでの肯定を考えたのよ。
たぶん、いきなりこの都市の中心に【遺体】が現れたのよ。
人々は野次馬根性から、それは何だと見に来るはずよ。
そして、【半死体】の状態にされ、生きている人を襲いだした。
十分地獄絵図が完成してから、女の子を私達が相談している所に忍び込ませて宣戦布告をした。
その頃には遺体も大分増えているはずだから、【本体】は他の遺体にまみれて隠れるって図式よ。
木を隠すなら森の中って言うでしょ?
それと同じよ。
遺体の中にあっても遺体である本体は目立たない。
でもね、本体は最初から遺体だったから、身体に損傷が無いのよ。
つまり、綺麗な遺体を探せばそれが本体って訳。
説明は以上よ。
早くしないと犠牲者は増えるわ。
急いでそれを探すわよ」
「なるほど。
わかった。
綺麗な遺体だな。
そいつがわかれば話は早い」
と言って遺体を探す。
すると確かに1体だけ綺麗な遺体があった。
【恭侍】は、
「こいつか?」
と言って近づくと、それに立ちふさがるかの様に、【半死体】が次から次へと襲いかかってきた。
【恭侍】は、
「つまり、ビンゴって事だな」
とつぶやくと、【半死体】を次から次へと蹴り飛ばし、【本体】と思われる遺体の前にやって来た。




