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VRMMOぐだぐだプレイ記  作者: 兼乃木


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207プレイ目 カナリア

 炎の魔神は、炎の溶岩洞のダンジョンボスから物理耐性と魔法耐性を取って、魔法アタッカーにしたような性能だった。


 つまりとっても柔らかかった。


 ダンジョンボスより強い、と思い込んで完全に回復するまで休んでから全力で攻撃を叩き込んだ(もみじ)とロウガイは「は?」と間抜け面をさらし、ちょっと呆然としている間にも炎の魔神のHPゲージはゴリゴリ削れていた。


「うおお、なんという猛攻!」


 それと炎の魔神はしゃべるので、なんかやかましかった。


 天狐(てんこ)もやかましいし、そういう系…?などと思いつつ適当に攻撃していたら、炎の魔神戦は終了していた。


 契約は交わしたので封印の間は出た。


「あのボスはなんだったのか…」

「契約するならあっちじゃったな」

「それな」

「な!?我では不服と申すか!?」


 まだ召喚獣として使っていないので不満も何もないのだが、クソボスが強すぎたのだ。


「あー、名前名前…クソボスぶっ倒す以外は考えてなかった…」

「そうじゃろうな」


 契約したら名前を付けることすら失念していた。

 椛はやかましくて暑苦しいマッチョを見る。


「地獄の業火に焼かれて消えろ!って感じだから、炎獄(えんごく)で」

「なかなか格好良いではないか、我が(あるじ)よ」

「好みが合うようで何よりじゃ。ワシは早く外に出たい」

「それもそうだね」


 目的を果たした今、こんなダンジョンに長居は無用だった。






 ロウガイが気にいったようなので、また隠れ家的な喫茶店に来た。

 入店時に炎獄を召喚して連れて入ってもいいか尋ねたら、無事に許可が出た。


 炎の魔神は髪が炎のエフェクトになっているが、それ以外は人間そっくりだ。

 2(メートル)ほどのマッチョの大男で、アラビアンナイトに出て来るランプの魔神みたいなデザインの衣装である。


 存在感がデカい。


「確か古サマリータ王国がアラビアっぽいイメージなんだっけ?」

「カレーの国じゃからインドかもしれん」


 インドや中東などの南方のイメージをミックスしたような国らしい。

 椛は砂漠の入口のマリンシアしか行っていないので詳しく知らなかった。


「炎獄は何か飲む?食べる?」

「食事の必要はないが、この芳しい香りは気になる」

「珈琲は良いぞ」


 食費はかからないようだ。

 コーヒーを3人分注文して、椛は改めて炎獄のステータスを確認した。


「おお、最初から上級の火魔法が使える」

「炎の魔神だからな!炎魔法でないことが残念である!」


 マギオウルの嵐魔法という名の風魔法は何なのだろう…という気分になった。

 開発の人、適当に名付けたのだろうか。


 上級だけでなく下級と中級の火魔法も覚えているので、MPが足りなくて使えないなんてことにはならないだろう。


「…でも魔神しか持ってない特別なスキルとかないんだ…」

「スキルはないが、他の魔神とユニゾン魔法を放てるのだ」

「ユニゾン?ロウガイ知ってる?」

「始めて聞くのう」

「例えば我と風の魔神で火と風のユニゾン魔法になるぞ」


 使ってみないと分からないが、複合魔法という感じで話だけなら強そうだ。

 ロウガイは魔神以外では発動しないと聞いてがっかりしている。プレイヤーも使えたら面白そうだったのに。


 話の途中でコーヒーが届き、炎獄は苦いと顔をしかめ、砂糖を入れて満足していた。

 椛はミルクも入れるが、それは「乳くさい!」と拒否された。


 それからしばらく魔神の話を聞いて過ごし、検証クランに情報をメールで送っておいた。


 炎の魔神と契約できる人は少ないだろうし、人気もいまいちっぽいので、貴重な情報になることだろう。たぶん。






 ロウガイはイベントで遊ぶそうなので、お礼を言って別れた。炎獄も存在が暑苦しいので送還した。


 椛は追加のコーヒーを注文して、メモを見ながら次の予定を確認する。


「武器とアクセサリーを作ってもらって、やっぱり地の魔神だよなあ」


 またクソボスが立ちふさがっているのだろうか。そしてロリ魔神もやかましいのだろうか。


 召喚獣が言葉を話せたら良いなと思うことは多いが、実際に話し出すと鬱陶しいのは何故なのか。

 天狐と炎獄の性格が原因であって、他は可愛いかもしれない。


 流星(りゅうせい)なら絶対に可愛いが、あんっと鳴いているのも可愛いので、今のままでも不満はない。

 むしろ言葉は話せなくても話しが通じる関係が最高なのであって、何でもかんでも言葉を話すマスコットにすれば良いということはないのである。


 月詠(つくよみ)あたりは小生意気なアイドル様ムーブを話し出したら、絶対に魅力半減だ。みゅうみゅう言っているから可愛いのである。


 もちろん椛の好みの話なので、他の人はどう感じるか知らない。


「あと気になるのは、パンダか…」


 西の大陸の中華モチーフの国で発見された幻獣だ。のっそり熊サイズではなく、抱えて歩けるぬいぐるみサイズらしい。

 かなり可愛いデザインで、召喚士以外も契約可能だった。


 ただしフィールドの推奨レベルが70なので、ハムスターの時同様の騒ぎになっていた。


 発見者のタグが「フィールドに連れて行けって言い出す連中がどこからともなく湧いて出た!」と言って逃走したそうなので、行くなら騒ぎが収まってからだろう。


 椛は未来の予定にパンダとだけ書いておく。見れば思い出すだろう。たぶん。


 魔神シリーズが揃ったらアルヴィーナ王国で報告して、何か次の情報が出ないか気になる。魔法大国が1番の情報源だった。


 メモを見たり、掲示板を覗いたりして、やりたいことを洗い出す。まだ行ってない国も多い。


 だけど、1番気になるのはハイレオン帝国の邪神教団のイベントだろう。カースドラゴンと思われる奴が出ていたので、その系統のイベントではないかと思ったのだ。


 続きが気になるとか、展開が気になるのではない。やらかし連中が勝手に始めて失敗しないかと不安なのである。


 椛なら失敗しないという自信などないし、自分で進めたいわけでもない。ただ、さっさと成功ルートでクリアして、この不安を払拭したいのだと思う。


 王都カナリアのイベントみたいに、何度失敗しても影響しないなら好きなだけ失敗してくれても構わないのだ。

 全体に影響するから気になるだけなのだ。


「でもな、暗黒街の数だけあるんじゃないよね、邪神教団編…」


 全ての暗黒街に邪神教団の隠れ家があるはずなので、そこも不安の種だった。






□道化野郎が出て来るイベントで

「ヒャッハー!」「ヒャッハー!」

と真似をすると、闇組合に勧誘されるルートに入って、バッドエンドだけどここでしか手に入らない道化師ユニフォーム(見た目装備)が貰える!

という展開をふと思いついた

もちろん道化師ユニフォームに使い道はありません(でも激レアなイベントアイテム)

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― 新着の感想 ―
(後書きを見て)なるほど……つまり、ヒャッハー!って鳴いて襲って来たら、ヒャッハー!汚物は消毒だ〜〜〜〜!!って返しながら火炎放射的なサムシングの攻撃で撃退すれば、変なルートに入るのか……このゲーム、…
闇組合勧誘イベントを最初に見つける勇者を見てみたい。 ぬいぐるみサイズのパンダがかわいいのでアイドル様とのコラボをお願いします。椛さん手に入れてね。
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