1日明けて
激しい戦いは終わった。
俺はかなり殴られた。
でも一番心配なのはスベルさんの足を撃たれた傷だった。
しかし病院で命にも別状なくしばらくすれば歩ける、今は杖を使う様にと言う事だった。
俺達は戦った事と食べ物を配った事両方で町の人に祝福してもらえた。
「どうぞ、お通り下さい」
と皆が通りの真ん中を空けてくれて俺達は祝勝パレードみたいだった。
そして俺とカミュさんはその夜も料理の練習をする事に。
宿の一室のキッチンを使う。
スベルさんは怪我してるので座った状態。
でも俺達に向ける眼光の鋭さは変わらない。
俺もカミュさんも激しい緊張に汗が出て来た。
教わった通りやって見る。
スベルさんは腕組んで見たまま、何も言わない。
俺とカミュさんは共同作業もした。
その時宿の部屋の扉が開いた。
「あの」
ローランドさんだった。
「え?」
「俺にも料理教えてもらえませんか」
「え?」
「急な話だな」
「二人がやっているのを見ていても立ってもいられなくなりました。俺もスベルさんの心を受け継ぎたいんです」
「君料理の経験は?」
「仕事でした事はありませんが、パーティの料理係です」
「ほう」
「こいつ、美味いです」
「成程、では君の腕を一つ見せてもらおうか」
ローランドさんはごくりと唾を飲んだ。
魚と卵の料理を作る。
十分、二十分。
「出来ました」
卵焼きと焼き魚だった。
スベルさんは匂いを嗅ぎながら食べ始めた。
またローランドさんは唾を飲んだ。
「ふむ、素人にしてはまあまあだ、少なくともその二人よりはな」
「は、はい……」
ローランドさんの緊張は全然解けてなかった。
「ローランド君は少し上手いが基本その二人と同じ事をやる」
「あ、ありがとうございます!」
がちゃんと音がした。
「あーっカミュさん皿割った!」
「ご、ごめん!」
ローランドさんは言った。
「勇者だけどこういうのはドジだな」
「バッツの方が少し進歩している、カミュ君はまだだ」
「すみません」
そして夜は明けた。
「この町とも今日でお別れ、次の町に行かなきゃな」
「でももどかしいです。この町を離れたらまたこの町の貧しい人は食べ物がなくなる。ほんの少ししか助ける事が出来なかった」
ローランドさんは言った。
「そうだな。何か便利なシステムでもあれば良いが現時点では何もない。でもやらなきゃ何も変わらない」
マキシマーさんは言った。
「これからのやり方、そして資金をどうするかだが、貴族に貸してもらうなど援助を申し出るか」
実は王様はカミュさんへ「最後の親バカ」と称してお金をいくらかあげていた。
カミュさんは言った。
「価格設定とかだけど、俺達は自分の食べ物を全て犠牲にしても皆に分け与える様にならなきゃいけないのかな」
「究極の自己犠牲だよな」
そしてしばらく旅は続きはハミシールの町に着いた。
すると何人かの人が集まって来た。
「勇者パーティの炊き出しですか!」
「もう話広まってるんだ」
「はい! 遠くの町から来た人もいます」
「そんなに」
俺は言った。
「確かに、遠くからじゃないと来られませんよね。不便、交通整理、いや転移でも出来たら良いのに」
スベルさんは言った。
「転移装置は儂も昔協力した。どうなってるか知らんが」
「今の時代の想像を超える科学だな」
「でも装置じゃなく転移魔法を使えそうな仲間が一人近くに住んでるぜ」




