一件終わり
「やった!」
「この野郎この野郎!」
俺はマッキラーに圧し掛かり殴った。
卑劣な手段ばかり使う奴だ。
でもこいつが炊き出しセットを壊したら本当に完全に切れてたんじゃないか。
しかしスベルさんは言った。
「いや、いいんじゃ」
「何故ですか? あれはスベルさんが必死に守って来たものじゃないですか!」
「人の命程重くはない」
「……でも人の命がこもっていると俺は思います」
ローランドさんが言った。
「バッツ、よく俺達の戦いに乱入せずここを守り抜いたな」
「以前の俺なら乱入してたと思います。でも今はこの役割に徹しようと、言われた事を忠実にやろうとしました」
「お前変わったな」
「成長したかも」
俺は自画自賛した。
スベルさんは言った。
「まあ食べ物はぶっちゃけ人の命を生かす為にあるんじゃ。大事なのは店その物じゃない。どうやって食べ物のない人にあげるかなんじゃ」
「そうか、先日の俺の時もそうでした」
「うむ、儂は食べ物の無い人にあげられればそれで良いんじゃ」
カミュが遅れてきた。
「すみません遅れました」
「こっちは終わりました」
「君も大激闘だったんだろう」
「剣が折れてるじゃないか」
「カミュさん、俺避難誘導やりました。馬車と炊き出しセット守りました」
「ありがとう!」
「彼はやられてもセットを守ってくれた」
「敵を倒すより大事だと思いました。おっとスベルさんの怪我を」
「病院に行こう」
「怪我が治ったらまたビシバシしごいてください」
「俺も」
「儂は確かに職人じゃ。しかし悪人には何も出来なかった。君達戦士の方がよほど役に立っているな」
「……両方必要ですよ」
マキシマーさんは言った。
「そうです。人を生かすには食べ物と作る人、守る人どちらも大事です」
「これからも教えて下さい」
「ありがとう」
その後ロレインは凍らされた人々を溶かした。
俺達は祝福された。
「町を守ってくれてありがとう!」




