第一幕 二十八
草地が林へ寄る外縁で、前の男が足を止めた。
昨日までに見た侵入跡をたどって、三人は畑から少し離れていた。前の男は林側の草を見て、もう一人は戻る方の草地を空けない。レオンは二人の間と、その先の低い草を見る。
倒れ草と草の揺れを見ながら、レオンは気配を拾った。近いところで、小さな動きが二つ重なる。
一つは林の濃い方へ遠ざかり、もう一つが倒れ草の向こうで止まった。
林側へ抜けた方は追わない。一頭を追って奥へ入るより、外縁に残る方を減らす。
レオンは残った方へ寄る。前の男が草地の端を回り、三人でその獣を落とした。
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その獣を前に、レオンは腹の張りと脚を見た。
「これは残す」
前の男が後ろ脚へ縄を掛け、草地の端へ寄せる。集落には朝のうちに、今日から獲物が続けて出ると伝えてある。もう一人が畑側へ出て、回収の者へ場所を知らせた。
レオンは切り口を確かめた。血抜きの術を通すと、獣の血がつつと地面に流れた。まだ温かいうちに済ませれば、集落での手が止まらない。
血が落ち着くのを待つ間にも、三人は次に見る草地を決めた。
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昼までに、外縁に残っていた獣をさらに三頭落とした。
一頭は肉に回し、もう一頭は処分に回した。
「思ったよりいるな」
もう一人の男が、草地の方を見た。
畑際で見た跡だけなら、ここまで残っているとは思わなかった。
「今日はこのまま回る」
前の男が言う。
レオンは頷いた。
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処分に回した獣は、犬に近い細い身体をしていた。
「こっちは処分だ」
レオンが言うと、前の男が畑側へ出て、集落へそのことを知らせた。
レオンは、もう一人が指した次の倒れ草へ目を向けた。
午後には、血抜きを済ませた獣を草地の端へ寄せるたび、レオンは次に手を入れるところを見た。
日が傾く前、三人は集落の方へ戻り始めた。
帰りがけ、処分に回した場所では、集落から来た者が穴掘りを進め、もう一人が火焚きを続けていた。
草地の端には、まだ手を入れる場所が残っていた。




