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第一幕 二十八

 草地が林へ寄る外縁で、前の男が足を止めた。


 昨日までに見た侵入跡をたどって、三人は畑から少し離れていた。前の男は林側の草を見て、もう一人は戻る方の草地を空けない。レオンは二人の間と、その先の低い草を見る。


 倒れ草と草の揺れを見ながら、レオンは気配を拾った。近いところで、小さな動きが二つ重なる。


 一つは林の濃い方へ遠ざかり、もう一つが倒れ草の向こうで止まった。


 林側へ抜けた方は追わない。一頭を追って奥へ入るより、外縁に残る方を減らす。


 レオンは残った方へ寄る。前の男が草地の端を回り、三人でその獣を落とした。


     *


 その獣を前に、レオンは腹の張りと脚を見た。


「これは残す」


 前の男が後ろ脚へ縄を掛け、草地の端へ寄せる。集落には朝のうちに、今日から獲物が続けて出ると伝えてある。もう一人が畑側へ出て、回収の者へ場所を知らせた。


 レオンは切り口を確かめた。血抜きの術を通すと、獣の血がつつと地面に流れた。まだ温かいうちに済ませれば、集落での手が止まらない。


 血が落ち着くのを待つ間にも、三人は次に見る草地を決めた。


     *


 昼までに、外縁に残っていた獣をさらに三頭落とした。


 一頭は肉に回し、もう一頭は処分に回した。


「思ったよりいるな」


 もう一人の男が、草地の方を見た。


 畑際で見た跡だけなら、ここまで残っているとは思わなかった。


「今日はこのまま回る」


 前の男が言う。


 レオンは頷いた。


     *


 処分に回した獣は、犬に近い細い身体をしていた。


「こっちは処分だ」


 レオンが言うと、前の男が畑側へ出て、集落へそのことを知らせた。


 レオンは、もう一人が指した次の倒れ草へ目を向けた。


 午後には、血抜きを済ませた獣を草地の端へ寄せるたび、レオンは次に手を入れるところを見た。


 日が傾く前、三人は集落の方へ戻り始めた。


 帰りがけ、処分に回した場所では、集落から来た者が穴掘りを進め、もう一人が火焚きを続けていた。


 草地の端には、まだ手を入れる場所が残っていた。


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