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タイムカプセル~10年前のラブレター~  作者: 柚原 澄香


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点がつながっていく

コメント欄のページを開いたまま、

私はそっと指を伸ばした。


彼が書いたメッセージ。

少し右上がりで、癖のない、まっすぐな字。


丸すぎず、角ばりすぎず、

丁寧に書かれた文字の形を、ゆっくりなぞる。


(……この字)


胸の奥がじんと熱くなる。


私はタイムカプセルの紙を取り出し、

「好きです」の四文字を並べて見た。


比べるつもりなんてなかったのに、

自然と目が行ってしまう。


息が止まった。


多分──

このタイムカプセルは、

“この人”が書いたんだ。


その瞬間、

身体中に血が巡るような感覚がした。

指先まで熱くなる。


(なんで……私のところに届いたの?)


わざと?

イタズラ?

そんなことをする人じゃない。


じゃあ、間違い?

誰かが入れ違えた?


(……なんのために?)


胸の奥がざわざわする。

でも嫌な感じじゃない。

むしろ、心の奥が静かに震えている。


(私のタイムカプセルは……

どこに行っちゃったんだろう)


10年前の自分が書いたはずの手紙。

誰に届いたんだろう。

誰が読んだんだろう。


そして──

どうして私は、

“あの人”の「好きです」を受け取ったんだろう。

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