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タイムカプセル~10年前のラブレター~  作者: 柚原 澄香


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温まる想い

美桜の涙が胸元に落ちるたび、

その小さな震えが

腕の中で弱っていくのが分かった。


泣き疲れてしまったのかもしれない。

それとも、

ようやく誰かに甘えられたからか。


どちらにしても——

この腕の中でだけは、

美桜が安心して泣けるならそれでいい。


頭を撫でる手を止めずに、

呼吸のリズムが少しずつ整っていくのを感じる。


(大丈夫だよ。もう一人で抱えなくていい)


言葉にはしなかった。

言えば、きっと泣かせてしまうから。


ただ、そっと寄り添う。

それだけで十分だと思えた。


美桜の肩の震えが、

ゆっくり、ゆっくり静まっていく。


涙の跡が残ったまま、

美桜が小さく息を吸った。


——落ち着いてきた。


その気配に、

胸の奥がふっと温かくなる。


(よかった……)


守りたいという気持ちは、

さっきよりもずっと強くなっていた。

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