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亮介の存在がチラつく
歩きながら、
私はずっと胸の奥がざわついていた。
(……亮介と別れなきゃ)
そう思った瞬間から、
顔がこわばっているのが自分でもわかる。
そんな時、
スマホが震えた。
画面に浮かんだ名前を見た瞬間、
心臓が嫌な音を立てた。
亮介。
開く前から、ため息が漏れた。
メッセージは短かった。
「さっきはごめん。
来週仕事終わり会えないかな?」
(……なんで、今)
次に会うときは
別れ話をしようと決めたばかりなのに。
こんなに早く向こうから連絡が来るなんて。
せっかくの 叶多くんとの食事 なのに、
頭の中が亮介のことでいっぱいになる。
(ホントに嫌だ……私、ダメすぎる)
スマホを握る手が震えた。
そんな私の横顔を、
叶多くんは見逃さなかった。
「……なんか悩んでる?」
歩く速度を少し落として、
私の顔を覗き込む。
「言えることなら聞くけど……
それとも今日は、やめとく?」
違う。
今日は楽しみにしてた。
なのに、
亮介の存在がチラつく…。
そんな私が叶多くんに心配させてる。
だけど、叶多くんの声が優しすぎて、
胸がぎゅっと痛くなった。




