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美桜の決意
ビルの外に出て、
並んで歩きながら話す
叶多くんの横顔を見ていた。
同い年なのに、
どうしてこんなに落ち着いていて、
努力家で、気遣いができて、
大人なんだろう。
「高校卒業してから海外で経営の勉強して……」
なんて、
私には想像もつかない世界で生きてきた人。
私はといえば——
亮介とズルズル、
お互い都合のいい関係を続けているだけ。
(……なんだか、私って汚いな)
胸の奥がじわっと熱くなる。
恥ずかしい。情けない。
そんな私に、
叶多くんはまっすぐ向き合ってくれる。
「美桜のことも知りたいな。
食事しながら教えてくれる?」
その言葉が、
胸の奥に優しく触れた。
(……こんな私に、どうして)
亮介との関係を思い返す。
本命の彼女がいるのを知っていて、
それでも“彼氏がいた方が都合がいい”なんて
理由で曖昧な関係を続けてきた。
そんな自分が急に恥ずかしくなった。
(……やっぱり、亮介とは別れないとダメだ)
はっきりそう思った。
叶多くんの隣を歩きながら、
心の中でそっと決意した。




