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告白
「……俺じゃ、ダメか?」
言った瞬間、空気が変わった。
美桜の目が揺れて、
その揺れが胸に刺さる。
(……言うつもりじゃなかったのに)
本当はもっと後で、
ちゃんとシチュエーションを整えて、
美桜が笑っている時に、
まっすぐ伝えるはずだった言葉だ。
でも——
(美桜は、幸せにならないとダメだ)
誰かに怯えたり、
誰かの都合に合わせて傷ついたり、
そんなのは絶対に違う。
一緒に笑う相手は、俺がいい。
その想いが、
抑えきれずにこぼれ落ちた。
美桜は困ったように視線を揺らし、
言葉を失っている。
(ほらみろ……困らせてるじゃないか)
こんなふうに美桜が揺れている時に
言うつもりじゃなかった。
もっと余裕のある時に言うべきだった。
これじゃ、
食事どころじゃなくなる。
叶多は小さく息を吐き、
美桜の名前を呼んだ。
「……美桜」
美桜が顔を上げる。
その瞳が不安で揺れている。
「困らせてごめん。
返事は今すぐじゃなくていいんだ」
ゆっくり、
噛みしめるように言葉を続ける。
「ただ……
俺は本気だから」
その言葉は、
静かに、でも確かに空気を震わせた。
美桜の唇がわずかに震え、
何か言いかけて——
結局、言葉にはならなかった。




