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同窓会の夜のオフィス
オフィスのフロアは、
もう誰もいなかった。
パソコンの画面だけが青白く光って、
企画書の途中で止まった文章が
虚しく瞬いている。
「……今日は無理だな」
椅子から立ち上がると、
肩が重くて笑ってしまった。
スマホには、
彼氏からの未読がひとつ。
> 会えない?
返さない。
返す必要もない。
だって自分は本命じゃない。
時間が合えば会うだけの関係。
今日はそういう気分じゃなかった。
グループLINEの未読はさらに増えていた。
同窓会の写真が流れてくる。
楽しそうな笑顔。
懐かしい顔。
興味なんてないはずなのに、
誰かを探しているような気もする。
終電が近い。
エレベーターに向かう足音が、
静まり返ったフロアに響く。
このビルには、
夜遅くまで灯りがついているフロアがいくつもある。
同じビルのどこかで、
誰かがまだ働いている。
そんなことを思いながら、
彼女はエレベーターのボタンを押した。




