↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
タイムカプセル~10年前のラブレター~  作者: 柚原 澄香


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
15/104

決意のタイムカプセル

放課後の生徒会室。

夕方の光が机の上に細く伸びていた。


白い紙を前に、

彼はしばらくペンを動かせずにいた。


——10年後の彼女に。


そう思った瞬間、

胸の奥がじんと熱くなる。


今の自分じゃ言えない。

上っ面の笑顔でも、

肩書きでも、

“陽の会長”としてでもない。


ちゃんと胸を張れる自分で、

彼女の前に立ちたい。


10年後、

そうなれているだろうか。


そうなれるように、

変わっていく10年にしたい。


ペン先が紙に触れる。


「好きです」


書いた瞬間、

息が少し震えた。


名前を書こうとして、

手が止まる。


——今の俺じゃ、まだ言えない。


でも、

10年後の俺なら。

10年後の彼女になら。


そのときに、

ちゃんと名前を言えるように。


彼はそっとペンを置いた。


それが、

今の彼にできる精一杯で、

10年後の彼女へ向けた最初の一歩だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。