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13話、色んな名前あるけど…本当にそんな名前の人いるかな?巻

「はぁはぁはぁ、おぇ…」全力で走った為に


胃酸が込み上げてえずく。


しかしそのお陰で何とか遅刻せず無事に

朝礼へと間に合う。


この施設(ほしのひかり)では毎日

ヘルパーステーションにて夜勤者からの

利用者様の様子や施設長からの指示を

朝礼にて伝えられる。


そしてヘルパーステーションで椅子に座り

話している身長が比較的に低い男が


ほしのひかりの施設長(業充邪かるまみつや)である。


その他に見知らぬ二人の男性が立っている。


一人は青白い顔で吸血鬼特有のマントを

付けている。


もう一人は一見とても優しそうな青年だか

瞳が濁り介護職員にはあまり見られない

真っ赤に染まる髪が目立つ。


「いきなりですまないが、昨日付けで風間理さんは退職されます。」


「怪我で入院している母親の看病をしなければならないとの事です。」


「そして新しい職員が二人入ります。」


「血池信次君と天極聖さんです。」


天極

「先輩の皆様ご指導の程宜しくお願い致します。」


血池

「宜しくお願いしまっす!」


「血池君は妖怪初任者研修を取ったばかり

なので勝手がわからない!」


「鈴木さん、彼の指導を宜しくお願いします。」


「天極さんは、介護の経験も豊富なので

皆さんも彼のやり方を手本にしてより良い

介護をして下さい。」


天極

「いや私はまだ未熟なので至らぬ点が

御座いましたら教えて頂けるとありがたいです。」


「では今日の朝礼は終わりです。」


そう言うと天極さんと業施設長は事務所に

降りて行く。


血池さんが

「鈴木さんちょっと良いですか?」


と私に聞くので頷き

血池さんの後に付いて行く。


奥の廊下に着くと周囲を気にして人気がないと分かると私に向かって小声で話す。


血池

「鈴木さんいきなりですみません。」


血池

「僕はAYAKASHIの偵察部隊(霞)の者です。」


血池

「この施設は裏に世界AYAKASHI支配従属

連合会通称メギドが関わっています。」


鈴木

「メギド?何ですかそれは?」


血池

「メギドとは世界に存在する妖怪達を誘拐して様々な国に売り飛ばす組織です。」


血池「風間理さんというバケギツネもメギドの傘下(天極会)に誘拐された可能性があります。」


血池

「我々霞が調べた所この施設を辞めた妖怪達は全員行方不明になっています。」


鈴木

「ではここを辞めた妖怪達の中にはメギドに誘拐された者もいる可能性があると言う事

ですか?」


血池

「はい…その可能性がとても高いと思います。」


鈴木

「私は何をすれば良いですか?」


血池

「鈴木さんは天極聖と接触をして下さい。」


血池

「そしてこの虫を天極に付けて欲しいのです。」


そう言うと小瓶に入っているうねうねと動く小さな虫を私に見せる。


血池

「この虫はしょうけらさんの髪の毛から

生まれた見付け虫と言う虫です。」


血池

「これを天極の中にいる三尸さんしの虫に付ける事であいつの組織がある場所を突き止められます。」


鈴木

「なぜ血池さんがやらないのですか?」


血池

「天極は妖怪を弾くお守りを持っています。」


血池

「なので近寄る事すら難しいです。」


鈴木

「妖怪であるこの虫も近寄れないのではないですか?」


血池

「だから鈴木さんの力を借りたいのです。」


血池

「お守りの結界は人間には通じません。」


血池

「そして結界の中に入れれば妖怪を弾く能力が発動しません。」


血池

「時間がありません!どうかお願いします。」


私は小瓶を受け取るとどの様にして天極さんに近付けば良いか悩んでいた。


すると大塚さんが

「あんたら二人で何こそこそ話してんだ?」

とたださえ細い目を更に細くして

此方に疑いの目を向ける。


私はとっさに

「業施設長に言われて血池さんに施設の中を説明していました。」


「血池さんこの方は、この施設の設備を管理されている大塚さんです。」


と血池さんの方に伝える。


大塚

「それより鈴木さん聞いたかよ。」


大塚

「あの生意気な女妖怪の親、この前車に跳ねられて意識不明らしいぜ。」


大塚

「良い気味だぜ。」


鈴木

「そうですが…お気の毒ですね。」


大塚さんは私の肩に腕を乗せて耳元で


「あんたも調子に乗ると風間理みたいに、

車に跳ねられるかもな…」


そう言うと笑いながら一階に降りて行く。


私がAYAKASHIの職員だともしかしたら

気付かれたのかもしれない。


その様な事を考えていたら手に汗が滲む。


時計を見るともう9時を過ぎていた…


背後からいきなり私のお尻を触る者がいた。


司馬様だ。


「相変わらす良い尻してんな!」


と笑っていた。


私の携帯に着信が入る。


覚さんからだ。


あわてて人気のない所てひっそりとかけ直す。


すると光音が電話に出る。

「ももとくるみがパパにつたえたいことがあるっていってる。」


「いまかわりゅね。」


くるみ

「鈴木太郎…見付け虫を付けるのを失敗してメギドにさらわれるだろう…」


もも

「鈴木太郎の尻を触る老婆に託せば全て上手く行くだろう…」


光音

「パパおしごとがんばって!」


そう言うとブツッと電話が切れる。


私はお尻を触る老婆と聞いて急いで司馬様を探しているとまた私のお尻を触ろうと狙っていた。


鈴木

「司馬さんお願いがあるのですが良いですか?」


司馬

「タロちゃの頼みなら何でも聞くに!」


鈴木

「この虫を天極さんのお尻に付けて欲しいのです。」


司馬

「タロちゃあんたもいたずら好きねぇ。」


司馬

「良いで!その代わりタロちゃの写真を一枚でいいで、くれ!」


鈴木

「分かりました。ではとびきりの写真を用意します。」


司馬

「心得た!」


そう言うと小瓶から見付け虫を取り出して

走って行く…


途中まで走って行くといきなり振り返りまた此方に走って来る。


司馬

「タロちゃ、天極て誰?」


鈴木

「赤い髪の男性です。」


司馬

「わかった!行ってくる!」


そう言ってまた凄い速さで走って行くのを

私は見送る。



果たして上手く行くのだろうか…

とてつもない不安が私の中で渦巻いていた。




(






補足情報)


(えずく)…嘔吐反射おうとはんしゃ


(しょうけら)…人々が規則を守るかどうか

監視している妖怪


(三尸の虫)…人間の体内にいると信じられているその人の行いを見張る虫。


(庚申待)…60日に一度巡ってくる「庚申かのえさる」の夜、人間の体内にいる悪い虫(三尸の虫)が寝ている間に体を抜け出し、天帝に宿主の悪事を報告することで寿命を縮めると信じられていました。そのため、この夜は一晩中寝ずに過ごすという昔の行事です。

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