表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オリジン・シード  作者: 草間
コスモ・レコンキスタ~宇宙回帰運動~
67/103

19話 外より来たりて地に生まれしもの、汝の名は

書けたのでお出ししますが、やっぱり書きやすさはなぁ~ってなりますね。3章も終盤です


■ 基地 格納庫 発掘戦艦 甲板


「当然か。ゼノ・テックを扱える資格のある君がいるのだから目覚めるのも。だがなぜ今なんだ!なぜ今更……!」


「お、落ち着いてほしい!えぇとその……もう一回寝てもらうわけにはいかないんですか?」


「起きているのか寝ているのかもわからない、だが覚醒している状態だろう。なにせ熱源らしい熱もない……勝手に動いているんだ!出来るのならば君がどうにかしてくれないか!」


 墓守であるロボットの彼から、幻の発掘戦艦だか地球防衛軍の戦艦だかの処遇を決めろと言われてしまったがどうすればいいんだ……これを!?しかも滅茶苦茶危ないやつと言うじゃないか!


「私にどうしろと……こ、このまま自分で沈んでもらうか?」


「自沈シークエンスがどうなるのかはわからん、だが君なら出来るはずだ。内部に入れば操作方法はどうとでもなるだろう」


 目の前にある……旋回した砲身。今は……まるでこれ以上行くなというように阻む鋼鉄を見ながら思う。なぜ目覚めたかはわからない。だがこのまま眠ってもらう方が誰にとっても良いのかもしれない。外にあったクレーターとか、彼が恐れるように……こんな危険なものを今目覚めてもどうだというのだろうか。


 そう、だからどうだというのだろうか?今……こんな時代に目覚めてしまって、どうだっていうんだ?


 見えないように、聞こえないようにされていたのは薄々わかっていた。救世主が求められる時代とは……どういうものか。


 人が人を……文字通り作り、送り出し勢力を広げていく宇宙の時代。あくなき勢力の拡大のために生み出しては消耗され、更新され人を人をも思わない世界が普通になってしまった今に目覚めたからって何だっていうんだ?

 

 アンジェラも、ジャネットもシンシア達も……あれが人でなかったら何が人だというのだ?この惑星で出会った少女と老婆らもだ。彼女らを虐げたり、あぁして海賊にさせる時代とはなんだ。私に何をしろっていうんだ……こんな世界、こんな時代にどうしてなってしまったんだ?こうなってしまうのなんて誰もが予想できるものなのか?


「目覚めなければよかった、そうだよな。目覚めなくていいんだ。だってそうだろう、地球のために宇宙怪獣と戦っていた船を今目覚めたところで何をするんだ。起きなくていい……眠ってていい」


「起きなければ……目覚めなければいいんだ、こんな時代に!態々!」


「君は……いや、しかし君は」


「ごめん、私はみんなのために……付き合えないけど、その手前までは付き合うよ」


 そうだ。巨大な力があるからってなんだ?宇宙怪獣と戦えるような力があったとしても……私もそうだからわかる。私だって彼女らの願いを叶えて悲しみを払うことなんて、出来るのだろうかわからない。願われる通りのことが出来るかなんて、わからないんだ。この船と私は同じだ。この船に今何を願う?私が何を願えるというのだ?願うのなら……安寧だろう。もう戦わなくていいはずだ。機械福音教団(エヴァンゲリウム)が来ても目覚めなかった、のならもう役目は終わっているのだろうから。新たに願うことなど……何もない、何もなかったんだ。


 だがその時。薄暗かった格納庫に明かりが灯る。いや……正確に言えば格納庫の証明が追加でついたのではない。この船の、艦橋に明かりが灯った》》。それだけではない……目の前にあった砲身も、砲塔が旋回したため初期の位置に戻った。


「エンジンに……火が入ったのか。なぜ……?君が、いや君は願っていないというのに」


「ち、違う!私は……私は!」


 違うのか?私の考えていることは、この船と違うのか。それを伝えたいのか?そう……なのか?そうなんだ!


 この船と私が同じ、ならば……そうだ。この時代に目覚めた意味があるはずだ!


 蘇った理由はまだわからない。だが意味があったはずだ。こんなことは間違っていると、言えることが。彼女らにとって……彼女らだけではない。この時代が、世界が辛く悲しいものであるなら……それが間違っていると、声を上げて立ち向かうことに意味があるはずだ!なくてもいい、こんなものは間違っていると……そのためになら拳を振り上げて戦える!この時代を正そうとしてくれている人が、志の元にいるのが私なら一人ではない。一人で戦っているわけではない。


 ならばこの船も、この船を生んだ願いや意志が……今も尚ここに宿っているというのならば。私と同じならば……地球を、誰かを守るために生まれた船は今声を上げているのならば。


 再び目覚めるとしたら、今がその時なのだ。


「すまない、ロボットの人!私は行く、この船と……地上に出る!」


「何をバカな!本気なのか!これを起こして戦うというのか、彼女らと!それが君の願いか!」


「違う!私たちの意志だ!」


「何を……言っている!?」


「退避してくれ!聞こえたな、騎士のみんな!この船を……出す!」


「バカなことはやめてください!あなたは軍人ではないんですよ!?船を一人でどう動かす……」


 私はもうじっとしていられなかった。いてもたってもいられず、開いた艦橋への扉に駆け出していたのだ。その先のエレベーターに乗り込みボタンを押すまで、本当に一瞬で……到着までが長く感じたほど。


■ 基地 発掘戦艦 艦橋


「エンジン点火済み!エネルギー充填率90%?聞こえているなみんな!ソニア、リィン導師!騎士の!船を出す!」


 戦艦の艦橋だというのにひとっこ一人いない指揮所。私はそのド真ん中にある操艦用操縦席に腰を掛けて……オールドな、ヘッドセットを装着し叫ぶ。この巨大な船を動かす、それだけで大変なことになるから逃げてくれと。



「100%フライホイール接続!マシウス!エステル、地上に出る!これは脅しでも、暴れる宣言でもないからな!」


「バカものが!自分が何を動かしているのかわかっているのか!?それは地球防衛軍の最終防衛用の…」


「わかっているさ!船首回転衝角回転軸と同期!」


 これが何か?なんの船か。


 1000年前の地球より見て外宇宙からやってきて……地球の危機により生まれた最初の最初の混合技術兵器の宇宙防衛戦闘艦。そして宇宙超常存在(ザ・マスター)から見て最後の最後に生み出された第一世代ゼノ・テック。地球と、そこに住む生命への脅威に対抗するために生み出されたもの。


 私と同じ……その、この船は何か。目の前にあるディスプレイにはちゃんと名前が表示されている。20世紀もかくやという官製モニターに映るブラックな背景に、緑の文字。シルエットもワイヤーフレームで描かれている。今の時代の艦船にしては全長100mもない宇宙艦艇。装備は艦砲以外に目立つものは船首の回転衝角。その特徴を持つ船の名前は。


 外より来て(Xeno)地から生まれたもの(Earth)


アース・ゼノン(EarthXenon)、発進!」








先生、ずばり聞きます。宇宙防衛艦のアースゼノンは出せるんですか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ