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魔法少女殺しの魔法少女  作者: ぱいなぽう
第3章 過去を見て、今を見る
46/54

46話 嘘

パン。


線香の匂いが部屋に充満し、どこか、寂しさを覚えながら、仏壇に合掌する少女。


「それじゃあ行ってくるぜ!オヤジ、おふくろ。」


見つめた先にあったのは、輝かしい記憶の家族写真。


「ばあちゃん、行ってくるぜ!」


「気をつけてなぁ…」


─────────────────────

ピンポーン。


「はーい」


ガチャ


「あら~もしかして貴方が、京香ちゃん?」


「はい!そうっす!」


「ささ上がって!杏奈は二階の部屋にいるから。」


「お邪魔しまーす。」


杏奈に呼ばれ、杏奈の家にお邪魔した。


「これ、よかったら食べてね!」


「お!ありがとな!おふくろさん!」


杏奈のおふくろさんは、飲み物とお菓子を置いていってくれた。


「で?話って何だ?」


おふくろさんが、部屋を出てから、杏奈の表情がどんどん暗くなり、虚ろな目をこちらに向ける。


「京香ちゃんは…魔女について、どう思った…?」


「魔法少女が魔女になるってやつか?」


「うん、京香ちゃんはどう、思っ…て…!」


「カッ…あッ…」


杏奈の呼吸が乱れる。


「おい!ゆっくりだ…ゆっくりと息を吸え…」


しばらく、背中を擦ると、呼吸が少しずつ、リズムを取り戻していく。


「ご、ごめんね…私が呼び出したのに、こんなんで…」


「歩けそうか?」


「え?うん…」


「散歩にいくぞ!」


秋風が心地よく体を撫でる。


「杏奈はよぉ、考えすぎなんじゃねえか?」


「そうなのかな…」


「杏奈が倒した、魔女が、友達のアリアってヤツとは、限らねぇじゃねぇか…」


「ずっと、アリアが話しかけてくるの…」


「痛い、辛い、何で助けてくれなかったの?って…」


杏奈の顔がまた暗くなる。


「なら、俺だって殺してる。」


「けどな、俺はそれ以上に、命を救ってるんだぜ!杏奈もな。」


「だからといって、私は…」


「杏奈…前に俺がこんな格好してる理由を聞いたよな?」


鳩が豆鉄砲を食らったような、表情を杏奈が浮かべる。


「たしか、ご両親から言われてって…」


「あれな、半分嘘なんだよ。」


「嘘?」


「実はな─」


喋ろうとした時、突如、空が鳴り響く。


「Graaaaaaaaaa!」


空から現れたのは、爬虫類のような肌に、爪

牙を剥き出しにした魔女が現れる。


「人が喋ろうとした時に、邪魔すんじゃねぇ!」


「いけるか?杏奈。」


「やってみる。」


「「変身(メタモルフォーゼ)!」」


身体から力が溢れ出す。


「あ、あれ?」


杏奈の方を見ると、そこにいたのは、魔法少女ではなく、ただの東野杏奈だった。


変身(メタモルフォーゼ)変身(メタモルフォーゼ)!」


何度叫んでも、杏奈が魔法少女に、なることは、なかった。


「どう…して…?!」

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