45話 人殺し
私は自分の家に帰り、自室で今日の出来事を思い出していた。
黒の魔法少女が、放った言葉…
魔法少女は魔女になる。
「私は…人を殺した…」
もし、喋れないだけで、魔女になっても意識があるのだとしたら、私は…
頭の中をグルグルと罪が私を罰する。
「でも、魔女を殺さないと、他の人も死ぬ…どうすれば…」
命は天秤に掛けることは、命に価値をつけているということだ。
私は出来るなら、全てを救いたい…
人も、魔女も。
「そうだ!今度、炉さんに会った時に、相談してみよう!もしかしたら、魔女から、人に戻す方法もあるかも!」
希望は捨てちゃいけない。
私が憧れの魔法少女になったように、
魔女だって人に戻せるかもしれない。
そう思うと、少し元気が出てきた。
「よし!私も研究に貢献できるように、私に出来ることを頑張るぞ!」
私は魔法少女…人々に希望を与える存在。
アリアの分まで頑張…
ア…アリア…?
私の頭に、最悪の想像が浮かび上がる。
私が魔法少女になったあの日、現れた魔女。
魚のような鱗をもった魔女。
水溜まりから現れた魔女。
アリアの魔法は、海を操る魔法。
あの時、私が倒した、いや、殺した魔女は…
「アリア…!」
たまたま、魔法が似てただけ…
でも、アリアと連絡が着かなくなったのはあの日…
アリアが行方不明になったのも、あの日…
「私は…アリアを…」
「あーようやく気づいた感じ?杏奈?」
声のした方向に顔を上げるとそこにいたのは…
「アリ…ア?」
「シロっちに食べられちゃったから、さぁ…ずっと杏奈の中にいたんだよ?」
「痛かったなぁ、あの攻撃、全身に焼けた鉄棒を押し付けられるような感覚…杏奈に、わかる?」
「ご、ごめ…」
「ごめんで済むなら、警察は要らないよ?」
「あ、あああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
私は耳を塞ぎ、叫ぶも、依然アリアの言葉は嫌でも耳に入り込む。
「痛かった、辛かった、助けて欲しかった。」
「なのに、杏奈…あーんな楽しそうに、私を殺しちゃうんだもん…」
「聞きたくない!聞きたくない!」
「逃げないでよ、杏奈、自分の罪からさ…」
「杏奈は…あーしを、殺した。」
「憧れで、あーしを殺した。」
「誰かを助けるために、あーしを犠牲にして殺した。」
嫌だ!嫌だ!聞きたくない!
「お願いだから!謝るから!もう…やめ…」
「この…人殺し。」
アリアは私を冷たい目で見下し、姿を消した。
「あ、あああ…」
「そうよ、魔法少女、貴方が、アリアを殺した。」
私は…
「 人 殺 し 」




