33話 好奇心は止まらない!
何故、魔法少年はいないのか?
この質問に私は思考が止まった。
確かに、言われてみれば、魔法少女は、少女であり、少年ではない。
当たり前過ぎて、考えることすら、放棄したこと。
「常識過ぎて考えたこともありませんわ。」
「確かに、何でいねぇんだ?いたら面白いのになぁ?」
クククと笑いながら炉さんは語り出す。
「まぁ理由は簡単さ、女性の方が魔法少女因子が多い。たったこれだけのことさ。」
「まぁ、正確には雌雄を決める染色体に魔法少年因子と呼ばれるものが組み込まれていてね。XX染色体には因子が多く含まれ、XY染色体には─」
私達がポカーンとしていると、
楽海さんが、説明を止めに入る。
おっと、悪い癖だね。といい、炉さんは解説を中断する。
「とまぁ、雌雄が違うだけで、魔法少女になれる人類が、単純に考えても、半分も減ってしまうのさ。」
「魔女は魔力でしか倒せない、通常の兵器じゃ、手も足もでない。だから国も仕方なく、民間の魔法少女を容認している。と言うわけさ。」
炉さんは魔道具に埋め込まれている、キラキラとした、丸い玉に指を指す。
「そこでだ、魔女を倒すことで得られる核、これから必要な時だけ、エネルギーを取り出し、魔力を誰でも使える物にしよう、というのがこの魔道具の役割なのだが…」
困った表情を浮かべながら話を続ける。
「如何せん、出力の調整が難しくてね、バレル部分が溶けているのが分かるだろう?」
見るとバレル部分はちょっとだけ、溶けており、バレル周辺も色が歪んでいる。
「サポートよりの魔道具なら、何とか1つできているのだが…量産はできなくてね。」
ニヤリと笑みを浮かべ、炉さんは私の方を見る
「そこで!杏奈君の使い魔に、可能性を感じるのさ!」
「え?」
私はポカンとした顔になり、話を聞く
「話によれば、核から、魔力を奪い取り、自身の力として使用できるそうじゃあなあか!この仕組みを解明できれば、魔力のバッテリーみたいな物を創れるやもしらん!」
興奮気味に私の手を掴み、腕をブンブン振るう。
「いやぁ!行き詰まっていた研究に、新たな可能性を持ち出してくれた、君には感謝しかないねぇ!」
ポン!とシロが出てきて、炉さんに捕まえられる。
「悠助手!早速実験と行こうじゃあないか!」
「はい!炉所長!今夜は寝かせませんよ!」
「望むところさ!」
こうして一晩中シロはこねくり回されたらしい。
南無三。




