24話 魔法少女は何のために戦いますか?
魔女はなぜ生まれるのか─
昔お母様に話によれば人々の負の感情が意思を持ち、魔力で体を形成する、人の思念体とされている
「杏奈さんが大魔女ですって…?」
「ええそうよ、というよりは大魔女になると言った方が正しいわね」
黒の魔法少女は冷たく言い放つ
「そもそも魔女は人の感情から生まれるはずですわ!貴方の口ぶりだとまるで…人が魔女になると言っているようなものですわ!」
「一般的には確かに、人の感情から魔女は生まれる、そういうことにしたわね…」
「なんのことですの」
「ワタシが書き換えたのよ…魔女は人の感情から生まれるってね」
「書き換えた?人々の常識を変えたとでも?なんのために…そんなことを…」
「理由を知る必要はないわ…こんなことを覚えているのはワタシだけで十分」
「貴方はいったい…どこまで知っているの…?」
ピンと張り詰めた空気が流れる
「お喋りが過ぎたわね…そろそろ行くわよ」
黒の魔法少女がこちらに接近する
「早?!」
盾を構える前に懐に入られ裏拳を腹に受ける
「重…?!」
思わずその場で蹲る
黒の魔法少女左手がこちらの頭に向かってくる
「ウィングシールド!」
無理矢理背中の盾で自分の体を引っ張り離脱する
「ワタシは加虐趣味はないの…大人しくしなさい」
蹲るこちらにゆっくりと近づく
「シンクロシールド!」
ガギン
盾を飛ばすも全て魔法で弾かれる
何とか体を立ち上がらせ構えをとる
シュ
黒の魔法少女の右拳がわたくしの顔面を狙う
身を屈ませ拳を回避し盾で反撃をするも、華麗に躱され、左拳で殴られ、ぶっ飛ばされる
「くっ…まだ時間は稼がせていただきますわ!」
また盾を飛ばし黒の魔法少女に攻撃を仕掛けるも全て叩き落とされる
「まだ立ち上がるのね…どうしてそこまでして東野杏奈を守るの?」
「わたくしは強い…」
「は?」
「強いからこそ弱い立場の者を守る責任がありますわ…」
「ノブレスオブリージュ…わたくしは守りたいもの守る!銀色の魔法少女!貴方に殺させたりわしない!」
「そうやって貴方も自己を犠牲にするのね…」
「犠牲ではありませんわ」
わたくしは守りたいものを守りたい
そのための力を、魔法を
京香さんのように自由に、杏奈さんのように強く
作り出せ!
「!なんのまね?」
わたくしの体に盾が鎧のように纏われる
騎士のように銀色に輝くアーマーがわたくしを包む
名付けて
「イージスモード…と言ったところかしら」
「もう手加減はしないわよ」
「ええ、わたくしも全力でお相手いたしますわ!」




