20話 潰された蟹
静かに銀河ちゃんが口を開く
「貴女は、何故わたくし達が人の味方をするのか?と問いましたわね」
「えぇそうよ!さっさと答えなさいよぉ!」
「弱い者を守るのは、強い者の義務ですわ!そうは思いませんこと?」
「アイツらはいつもそうだ!弱いから助け乞うくせに、聞く耳ももたず!妾達を追いかけ!踏みにじり!蹂躙し!焼き!磔け!捨て!糾弾する!」
ヒステリックに声をあらげ自身の顔を引っ掻き、のたうち回る
「何故そんなことが思える!赦せない!赦せない!そうか!知らないからだ!知らないからそんなことをほざける!理解らせればいいのね!貴女を救ってあげるわ!」
「くるよ皆!」
「「「変身!」」」
憤怒の前に3人の魔法少女が顕現する
正直、私達の力が通用するのかどうか分からない
それでも立ち向かうほかない
「全力で行くよ!」
「おうよ!」 「ええもちろん!」
「歯向かうなんて赦せない!腹が立つ!何故それほどまでに盲目なのだ!」
キィーーーンとした声が耳をつんざく
憤怒の魔女が左腕を掲げる
「!?おい銀河!盾寄越せ!」
「なんですの!?」
「いいから早くしろ!」
京香ちゃんが飛んできた盾をキャッチし腕に取り付ける
憤怒の魔女の左腕が3倍ほど膨張する
「アクベンス!」
膨張した腕を力の限り振るう
「ダイアーノヴァ!」
それと同時に京香ちゃんが盾が取りついた腕で受ける
ドォゴーン
瞬間衝撃が木々を揺らす
「ぐぁ…」
京香ちゃんが派手に吹き飛ばされ岩場に叩きつけられ、受けた腕は血でグチャグチャになっていた
「京香さん!」「京香ちゃん!」
気を取られている間に憤怒の魔女が私達の間合いに入り込み、私は顔を、銀河ちゃんは腹を殴られ、吹き飛ばされる
「かはぁ…」「うごぉ…」
「自己犠牲…嗚呼、忌まわしい!忌まわしい!忌まわしい!そんなことをするから付け上がる!」
「こん…野郎ォォ!」
「ライトレイン!」「シンクロシールド!」
光線と盾が同時に憤怒を狙う
「まだぁ!分からないのかぁ!」
「mul AL.LUL!」
光線は軌道をずらし憤怒から外れる
盾は触れることもなく叩き落とされる
「な!?」
「嗚呼…力…力ぁ!何故妾達はこんなにも優れているのに…!何故!何故!」
「なんのことだかわかんねぇがよぉ…喰らいやがれぇ!」
京香ちゃんが憤怒の後ろを取り殴りかかる
「スーパーフィス…」
ドシャン!
「なっ…がぁ…」
京香ちゃんが地面に倒れ込む
「体がぁ…重ぇ…」
「貴女はまだ、足りないというの!無駄!無駄!そんなことをしても届かない不条理を体感してもなぉ!まだ足りないのぉ!」
憤怒は慟哭する、まるで戦っているのではなく聞き分けのない子供を仕置きするように
本当にこんなヤツに勝てるのか…




