11話 花守銀河その1
「う~ん、ここは?」
目を覚ますと知らない天井が目の前に広がっていた
「起きましたのね」
銀河ちゃんが隣に座って優しく微笑みかける
「凄いものですね、貴方の回復力…わたくしが病室に運び込んだ頃には塞がりかけてましたわ」
肩を触ると微かに痛いが抉られていたはずの肩が確かにあるのが分かった
「ごめんね、気を失っちゃって、また守られちゃったよ…」
銀河ちゃんに申し訳なくなり謝罪する
「助けられたのはわたくしの方ですわ、杏奈さんがいなければ今頃暴食の腹の中ですわ」
「冗談にしては怖すぎるよ?!」
ふふっと銀河ちゃんが笑う
「…そういえば銀河ちゃん、言いたくなかったらいいんだけどさ」
私は少し躊躇いながら銀河ちゃんに問う
「暴食の魔女と、何があったの?」
静寂が訪れる
数十秒がたった頃銀河ちゃんが口を開く
「わたくしのお母様はそれはそれは強い魔法少女と伺っていました」
「わたくしが子供の頃お母様はよく昨日のお祭りにつれていってくれましたわ」
ポツポツと銀河ちゃんが語り出す
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「おかあさま!おかあさま!リンゴアメが食べたいですわ!」
「ええいいわよ、セバスお会計をお願い」
「はい」
キラキラガヤガヤ賑やかな祭りに花守親子がやって来た
「おかあさま!花火がみたいですわ!」
「後ちょっとで始まりますわ、もう少し我慢してね」
「えーまてないー」
銀河が駄々をこねる
「銀河お嬢様、ここから少し離れた所に綺麗に花火が見えるスポットがあります、そこまで歩いて行けばすぐに花火が見れますよ」
「ほんと!セバス!うそついたらハリセンボンだからね!」
こうして花守親子は歩みをすすめ絶景ポイントに着く
ヒュードーン!
「わぁー綺麗!」
「そうね中々見れるものじゃなくってよ、よく知っていたわねセバス?」
「祭りを最大限楽しんで頂くのも執事の勤めですから」
不穏な空気が一瞬花守母の背中を伝う
「!セバス銀河をお願い出来る?」
何かを察した様にセバスが答える
「奥様、無理はしない方が」
「ノブレスオブリージュですわ」
「おかあさまどこかいくの?」
銀河が母の足をつかみ問いかける
「ええすぐ戻りますわ、その間セバスとよい子にね」
「うん!」
これが母との最後の会話だった
「おかあさま遅いなぁ」
「先にお屋敷に戻りましょうか」
「こちら、セバス奥様が行方不明捜索を」
しばらくして母の遺体が雑木林で見つかった
「これは…なんと惨い…どうお嬢様に説明するのですか奥様…」
この事を伝えられたのは高校にあがってからだった
胴から足が完全になくなっており、まるで何かに噛みちぎられた様なキズが至る所についていたらしい
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「と、言った次第ですわ」
言葉が詰まる何と声をかけたらいいかわからない
「杏奈さんがいなければ暴食の魔女も倒せてなかったかもしれませんわ、だから改めて」
「ありがとう」
銀河ちゃんは私の手を握り涙を流しながら付き物が取れたようにただ私を見つめていた




