第101章
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ヘイレン国王は「呪い魔法のダイアリー」の中の世界に誘われるべく、側近に貯蔵しているエーデルワイスから抽出したエッセンスで作った香水を準備させるのであった。
ヘイレン国王「以前もエーデルワイスを振りかけては願いを込めてみたものの私には何の効果も現れなかったのだが、初めて試したにも関わらずケセラは難なく旅だっていった。やはりパリピメロン家の血筋ではない私には今度も無理なのかも知れんがな。」
皇后様「それはどうでしょう。お言葉ですが以前は国王の願いが浅はかだったのかと思われてなりませんわ。しかしお兄様ジョシュア様が本気で望む覚悟を決められた今、貴方もきっと深い願いを抱くに違いありませんからね。いいえ、そう信じておりますわ。」
ザマンサ「皇后様、今回の旅路はやはりお辞めになられたほうが宜しいかと存じます。貴方ももう若くは御座いませんからね、この厳しい旅路は身体に応えてしまいます。ですからどうぞパリピメロン家の代表としてケセラにこの旅、そしてパリピメロン家の未来を託しては頂けませんでしょうか?どうかお願いですから諦めてくださいませッ!」
ナディア「そうですよ、お母さん。娘のケセラももう立派な大人になりましたよ。その期待を込めてケセラの手柄を見守ろうではありませんか。」
暫くの間、皇后様は感慨にふける。そして傍らにあるパリピメロン家の家宝である「呪い魔法のダイアリーNo.999」をゆっくりと1頁めくりながら涙を流すのでした。
皇后様「嗚呼、あの頃はホントに皆んな若くて楽しかったぁ。今も私の記憶の中で昨日の事のように手に取るようにあの時に戻れます。この長きに渡る月日の移ろいは全て私の宝物であり続けますよ。だから私もそろそろ意地を張らずに次の世代に立場を譲るべきなのかも知れませんね。分かりました、ザマンサ、そしてナディア。私は今回の旅路からは身を引くことにします。それではヘイレン国王、ジョシュア様、これまで厳しく当たってしまったことは許してくださいな。何せ我がパリピメロン家の滅亡かわ危惧されておりましたから……そこでお願いです。是非ともあちらの世界に到着なされた暁には孫娘のケセラを宜しく頼みましたよ!そして再びオレガド王国とパリピメロン家の真の和解への謎解きを叶えてくださいな。では、行ってらっしゃいませ!」
相変わらず強気な皇后様ではあったが、以前より和らいだ態度に促される形でヘイレン国王と兄ジョシュアは「開かずの扉」へといざ未知の旅路に向かうのであったーーーー
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ジュズッピの軍勢はミッチの勢力部隊がビバークしている場所を模索していたーーーー
ジュズッピ「え〜いッ、何をしておるゥ!偵察部隊はまだ戻らんのか?もう一度地図を広げよ。この先の崖の西側には広大な森林地帯。そして東側には砂漠が広がっておるぞよ。そこでワシの見解じゃが、ミッチは昔から虫が嫌いでのぅ。とてもじゃないが森林地帯でのビバークなど希望しないだろうよ。よって必然的に東側のルートの何処かに居るに違いない。待てよ、或いはフェイントとして一旦北側の海岸線ルートから回って南下し、森林地帯の更に西側に移動している可能性も捨てきれぬ。そうなれば最短距離として我々は森林地帯へ向かい、更に西へと突っ切れば奇襲を掛けれるな!よし、これで一件落着じゃ、ハハッ!」
ジュズッピは晩餐の宴の中で既に女帝ミッチに勝利したも同然の気分で酔いしれていた。そこへ偵察部隊が帰還したことを知らされる。早速部隊長が一人の娘を連れてジュズッピの前に参上した。
部隊長「遅ればせながら只今帰還しましたッ!ジュズッピ殿、残念ながら今回はミッチのビバーク先を突き止めることは叶いませんでした。しかしこちらにいらっしゃいます娘がとても有力な情報を提供して来ましたのでお連れした次第でして……」
ジュズッピ「なんじゃとぅ〜、お前さん気は確かか?プロの偵察部隊が突き止められないからといって、この年端も満たない若い娘の情報に頼るという発想は頭がおかしいとしか考えられぬよのう、なぁ皆んな、ハハッ!」
晩餐の宴を囲む面々は一勢に声高に笑い転げる。しかし部隊長の口元に笑みを浮かべないばかりか、その表情には真剣さが漂う。
部隊長「お言葉ですがこちらにいらっしゃる娘さんはあのパリピメロン家の皇后様の孫娘ケセラ様で御座います。貴方も皇后様とは懇意に為さられておりましたから彼女の情報には信憑性が在ると自負しております。如何でしょうか?」
皇后様の孫娘と聞いたジュズッピが驚きのあまり手に持った盃を落とすや宴の面々から先ほどの笑みは消えさり、辺りが静寂さに包まれるーーー
ジュズッピ「まさか、あの皇后様の血筋?しかし何故こちらの世界に不意に現れたのじゃ?いやいやそんな筈はない。アンタは何処かでワシと皇后様が親しい事を聞き入れてワシらの部隊を撹乱させるために騙しにやってきたに違いなかろう。さてはお主はミッチのところの諜報員じゃなッ!」
すると宴の沈黙を何処知る風のようにケセラが呟き始めるーーーー
ケセラ「貴方がかの有名なジュズッピ様でいらっしゃいますのね。ホラ吹きで有名な、フフッ!」
ジュズッピ「お主、このワシに無礼な失言を言う根拠は何かな?」
ケセラ「あら、宜しいのかしら?私がお祖母様の皇后様から聞いた数々の貴方のこれまでの履歴をこの宴の席でぶちまけても宜しくって?」
ケセラの一歩も引かない堂々とした態度に宴の面々かざわつき出す。
ジュズッピ「何やらおかしな事を言う娘じゃな!まぁ良い、今のでワシの悦楽な酔いは何処ぞへ吹っ飛んでしまった。よって今宵の宴はお開きじゃ!それでは何が望みかは存じ上げぬが、そちの話をとくと聞かせて頂こうじゃないか。」
そう言うとジュズッピは立ち上がり、自分のパオへとケセラを案内させるのであったーーーー
///to be continued!!!☆☆☆〜〜〜




