第100章
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オレガド国王ヘイレンたちよりも一歩先にあちらの世界に到着していたターシャはようやくビバークするヒッポ君陣営での暮らしに慣れ始めた頃だった。
ヒッポ君「そういえばターシャ、ミッチがジュズッピの娘だとわかった時に何故ミッチはジュズッピに反旗をひるがえすような行動を取ったんだろうか?」
ターシャ「そうねぇ……確か私の侍女として仕えていた頃に一度お父さんのことについて聞いたことがあるんだけど、あまり話したがらなかったの。でもねある日彼女の方から突然打ち明けられたんだけど、どうしてもお父さんの仕事の関係で王室に侍女として教育して欲しいとの便箋と共に玄関に置き去りになっていたそうよ。
彼女は辛い思いを耐え抜いて立派な侍女としてこれまで私の面倒を真摯に見てくださいました。しかし辛そうな様子など一言も漏らさなかった誠実さ故に、内に秘めていた憎悪の念がこちらの世界でついに開花してしまったように私には思えるのでしてーーーー」
ヒッポ君「そうなんだね、ミッチにも辛い思いがあったんだ。父親のジュズッピが娘に対して応戦している理由がそもそも分からないんだがな。なぁストレンジャー、お前さんよくあれほど恐れられているミッチの陣営に潜入したばかりか、直接彼女に饗された経緯について説明してくれ。まさかお前さんこちらの陣営のスパイだった筈が、何かしらの交換条件をぶら下げられて彼女に身も心も売ってしまったんでは無かろうな?」
ストレンジャー「いや、決してそのようなことはないのだが、実は君達に打ち明けなければならない事があるんだがねぇ……ミッチは僕の姉なのさ。」
ストレンジャーの吐いた信じられない言葉に陣営の誰もがざわつき出す。ストレンジャーが続ける〜〜〜〜
ストレンジャー「皆さんが怪訝になるのも当然だよね。だって敵方の弟がこちらの陣営に居ること事態、不自然なんですから。本来なら捕虜として拘束されても不思議はない立場なんですからね。」
ヒッポ君「それって、ジュズッピの娘のミッチがお姉様ってことだよね?じゃあさ、君のお父さんもジュズッピって事になるのかなぁ?」
ストレンジャー「それがですね、そこは未だに分からないんです。何せミッチお姉様との想い出すらございませんからね。ですがミッチが姉であることだけは彼女から聞かされていたのでして。だから私の人生は天涯孤独のストレンジャーなのです。」
ターシャは思った。きっとミッチは自分と同じ孤独な存在のストレンジャーに出会ったことで、彼の孤独を癒す優しさの形としてあえて兄弟として迎え入れたのではないかとーーー
ターシャ「ねぇヒッポ君、これまでの彼の実直な行動から解釈して彼が私達を裏切るような事が出来る人間じゃないことはご存知ですわね。きっと彼は今後も我が陣営の為に忠誠を尽くすことでしょう。それよりもこんな親子喧嘩みたいな戦況を早いところ終わらせる為の秘策を検討することが先でしょう。」
ヒッポ君「秘策?ターシャ何かしらの秘策を持っているのか?」
ストレンジャー「それって……もしや、あれのことで御ざいましょうか?」
ヒッポ君「な、なんだね君達は?僕や仲間達を差し置いて二人だけで何かしらのプランニングを立案してたっていうのかな?」
ストレンジャー「別にそう言う訳ではございません。確かに私が姉との関係を最大限に生かすことでこの親子喧嘩は収束する可能性もあります。しかしあのジュズッピのずる賢い性格からしておとなしく黙って撤退するなど考えられませんからね。
そこで先日ターシャと一緒にジュズッピの最大の弱点とは何だろうか、と話し合ったのです。彼は元々インチキ祈祷師として「呪い魔法のダイアリー」の中の世界と元の世界との間を自由に行き来出来る存在だと崇められていましたが、実のところ彼は魔法を使えないばかりか、偶然の事象を利用していたに過ぎなかったのですから。そこで彼はそのコンプレックスを唯一打ち明けていた彼の心の友が一人だけいらっしゃいます……それが何を隠そうパリピメロン家の皇后様でありまして……」
///to be continued!!!☆☆〜〜〜




