その3
山城は全力で襲いかかった。
しかし。
「クソガキが!デケェ声出した割にはそこらの金網よりヘナチョコじゃねぇかよぉ!」
瞬殺されん勢いで知立に殴られたのだ。
「くっ・・・黙れよ。こちとら今にも泣きだしそうな女の子の味方に立ってんだ!ちょっとやそっとで倒れる訳にはいかねぇんだよっ!!
知立は狂笑しながら叫んだ。
「シャァァァラップ!ロリコン兼機械性愛野郎はさっさと豚箱行きになってろ!!」
「お前だってこんな事はしたくねぇんだろ!?」
「ああっ?」
知立は、殴ろうとする手を下げた。
かのように見えた。だが。
知立は山城をヒールで蹴飛ばし、倒れた山城の胸倉を掴んでこう叫んだ。
「甘いんだよクソガキ。知立一家の後継者候補みてぇなつまんねぇモンは放っておいてもお前の方が年下だろうが。何知ったような口利いてやがんだよ!その度胸と根性は認めてやるが、あと十秒で退かねぇとこのままひねり潰すぞこンのクソガキィ!!」
知立に巻き舌で言い寄られる山城。
いよいよ銃まで取り出される。
十秒だけに銃か、と冗談が言える自分に驚きつつ、知立の右腕を掴んだ。
「あはは、いやほんと。ここまで生き延びられるとはね」
「何を言ってる・・・」
「こう言いたいだけです」
山城は目を閉じ、またクワっと見開き言った。
「今までの知立、いや知立さんとは全然違います。殺気が感じられない・・・って言うか、これならまだ御崎の方がまだ怖かったですよ」
それに、と言い山城は深呼吸した。
「銃向けたりしたんです。大人しく捕まりませんか?」
知立の背後からは透明なライオットシールドを持った警察官がやってきた。
そして、激突音と共に知立は倒れた。
山城も、バタッとその場に倒れこんだ。




