02 姉の葬式 妹目線
姉の葬式が終わった。
美しく整えられた祭壇。姉の好きな花をたくさん使った品のいい祭壇。いくらお金を使ったんだろう。
姉を惜しむ声、涙を流す人々。
いつものことだ。姉はずっと、誰からも愛されていた。そして透義兄さんは姉をこよなく大切にしていた。
姉は誰にとっても特別な人だった。両親にも友人にもご近所にも、そして透義兄さんにも。
私は違う。
姉ほど魅力的でもなかったし、姉ほど賢くもなかったし、姉ほど幸せではなかった。
形見分けと称して、姉のタンスを開けた。名目は「思い出の品を分けること」。けれど、本当は違う。
姉が残したものを、この手に掴むためだ。
部屋に入ると、姉の香りがまだ残っていた。クローゼットの服はどれも手触りがいい。高価なアクセサリー。私は迷わずそれらを袋に詰めた。
「ねえ、これもいい?」
子供の声がした。
振り向くと、私の子供がゲーム機を抱えていた。我が家では与えられなかった物だ。
「いいよ。他にもあるかもよ。よく探して」とわたしは答えた。
透さんは何も言わなかった。ただ、じっと見ていた。
私は知っている。
透さんは、私を哀れんでいた。姉妹なのに違いすぎることを哀れんでいた。
だから、私は姉のものを持ち帰る。形見分けという名目で、彼女が生きた証を、自分のものにする。
それが、私にできる唯一のことだった。
わたしは姉になれなかった。
そして、北海道土産に手を伸ばした時
「帰れ」と怒鳴られた。
急いで退散した。あのストールはいい店の物なのに惜しい!
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