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世界にダンジョンができたせいでセミリタイアに失敗した男、冒険者になって無双  作者: 椎名 富比路
第四章 FIRE失敗民 幻の財宝を求めて

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第37話 助っ人コンパニオン オーゼ・アイザック

 突然、魔物たちが吹雪に飲まれたかと思えば、アイザックが経っているではないか。

 どうやら、助っ人に来てくれたようである。


「おう。待たせたな、ミツル!」


 オオカミの魔物【白狼】を、アイザックは槍の一振りで撃退する。


【白狼】初級モンスターであるウルフの上位種ってだけではなく、術まで使う。


 かなり強い部類に入るのに、アイザックにかかると瞬殺だ。さすが騎士団だけある。相手が術を撒く前に、群れごと倒すとは。


「お前んとこのマリエさんっちゅうんか? その人が、コンパニオン契約を結んでくれ、いうてな」


 マリエのコンパニオンになったのか、アイザックは。


「しかし、騎士の業務はいいのか?」


「ワシ一人おらんでも、騎士団は姉貴が仕切ってくれるさかい。ワシよりエゲツナイで!」


「頼もしいぜ、アイザック!」


 精霊樹の魔物【トレント】の腕を、オレは片手剣で薙ぎ払う。


「ワシはアイザック家長男の、オーゼ・アイザックじゃ。これからはオーゼでええ」


「頼むぜ。オーゼ」


 クマよりデカいマムシが、オーゼに噛みつこうとする。毒攻撃だ。


「コイツを着ろ、オーゼ!」


 オレはステータス表を開き、【ヒドラスーツ】をオーゼのアイテム欄に移動させた。


「おお、なんかどえらい強くなった気がするで!」


「ヒドラスーツだ。毒も全く通じない」

 

 オーゼの全身ヨロイが、瞬時にヒドラスーツへと変わる。


 多少重量があるが、オーゼの筋力ならペナルティにならない。むしろ防御力が格段に上がっている。禍々しい見た目も、荒々しいオーゼにふさわしい。

  

「おおきに!」

 

 オーゼが、ショルダータックルの一撃で、巨大マムシの牙を砕く。

 

「どないじゃボケ! お返しじゃ!」


 槍を振り回して、オーゼはマムシの首をはねた。


 オレも、装備を更新する。【ディア・レザーアーマー】に【精霊樹の篭手】、【白狼のすね当て】と。これで、身軽になった。

 サブクラス【魔法使い】の装備も、改める。シカの角でできた【アントラーロッド】で、攻撃力が倍になった。一気に魔法攻撃が上がり、敵の掃討が楽に。


「キナ子、そっちはどうだ?」


『問題ありません。ミツルさんは、戦線に復帰なさってください』


「わかった!」


 オレは【フロストノヴァ】を、オーゼの死角へと撒き散らす。白狼やトレントを、氷漬けにした。


「おおきにやで!」


 オーゼが、凍った魔物たちを槍で仕留める。


「あのヤロウが、この魔物たちを仕切っているみたいだ」


「ぶちかましたれ、ミツル!」


 試しに、上にいる山伏にもファイアボールを投げつけた。


 火炎弾は、山伏をすり抜けていく。やはり、あれは幻覚か。


「オーゼ、オレとお前で、ロニたちを守るぞ!」


「任しといてや、ミツル!」

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