教育方針
よもや話を実現する力
ニックは話題を大きく変えた。そして新たな切り口を模索しながら方向性を絞ろうとしていた。
「ジェームス。君が考える教育を世界連合国家で生かすにはどうしたらいいのかね。」
「ニック俺もそのことについても話したかったんだ。ハーレムなんていうから教育的にもまずい気がしたしな。ハハハ。でも、笑い事ではないな。地球の文化をしょって異世界に立つことを前提にしている以上生半可な教育ではまずいな。」
「ジェームス俺が考えている案をまず話すがくれぐれも笑わないでくれよ。」
「君のことだ。また突拍子もない話をするのだろう。そしてそれを現実にしてしまう可能性もあるから、笑わないよ。」
「ありがとうジェームス。聞いてくれ。まず教育委員会みたいなものを発足させたいだが、意義はあるかい。」
「あたりまえの事じゃないか。もちろん意義はないよ。」
「では、教育制作委員会はどうかねジェームス。」
「制作委員会っていえば何かをみんなで出資して作り上げるものの言い方だが教育委員会を営利団体化させるのか?ニック。」
「こういえばいいのかな。学校での勉強以外にも専門分野の研究や開発を行うために企業や団体から資本や技術を集め高度な技術を完成させる教育。簡単に言うと勉強しながら国家試験も合格できる知識や技術を得る。」
「ニックそんなことできるのかね。たとえば高校生が医師免許や弁護士として働くみたいなことを?」
「ジェームス少し難しい話をしてもいいかね。」
「ニックわかりやすく頼むよ。」
「頭に知識を植え付けるのは勉強する以外にもできることは知ってるよね。」
「魔法にしても催眠術にしても、科学的に脳にデータを植え付ければ可能だが・・・子供達に人工的に植え付けるのか。ニック。危険はないのか?」
「焦るなよジェームス。子供の脳は大人より柔軟なんだよ。時間をかけてじっくり、寝ているときや、仮想世界でゲームをしているときでもゆっくりと植え付ければいいんだ。テストの点数なんか関係なくなるんだよ。」
「ニックいくら学校の勉強が大人になってからも役に立たないとはいえ、勉強する気持ちや姿勢は大人になると役に立つだろう。」
「だからあえて、そういう所作や習慣といったものは勉強の代わりに、仕事の習得で立ち振る舞いや行儀・器量といったものを磨いてみることを考えてるんだ。いわゆる修練だよ。」
「ニックそんな事いったら、学校の存在はどうなるんだい?」
「だからこその学校なんだよ。一人では挫折することもあるだろう。相談相手や競争相手が身近にいればいる程、人は成長するんではないのかな。ジェームス。」
「そのとおりだ、ただ、だらだらと過ごす学校生活も魅力的だろうが、互いに顔を突き合わせ、何気ない話をする中で人生を謳歌させる。社会人となれば狭い会社内だけのコミュニケーションとなるが、学校という形態は、学校行事や共同作業や奉仕活動を含め多様な合意形成の場だ。ニック。」
「よく言うだろ。勉強より大切なものもあるって事をジェームス。」
「でも、そんなこと親が許すと思うかニック。」
「勘違いしてないかジェームス。地球連合国家にしても君のとこの学園にしても保護者がいる子供はいるのかね?」
「全員身寄りのない子供たちだ・・・」
「だからこそ、子供たちも早く自立したいんだよジェームス!」
「ニックでもそんなに身寄りのない子供が集まるわけないじゃないか。」
「この地球にはね。でも異世界からくるとしたらどうする。もちろん誘拐ではないがね。」
「なるほど、異世界交流の懸け橋を作る子供たちか。ニック。」
「見えてきたかね。帰郷するときに、地球の文化を持って行ってくれれば地球との親密度も上がるだろう。それも、あえて地球で学ばなくても、現地で地球の文化や技術を教える場所さえあれば、地球と交流する人も増えるだろう。」
「学校とカルチャースクールとハローワークと出資団体等をあわせた形態みたいだね。」
「それだけではないんだ。今後、高度成長社会が熟成してくると、少子高齢社会になる国々も増えるだろうそれを踏まえて、新たなる人類を生み出そうとする国があるのは知ってるかね。」
「ニックどういうことだい。」
「身の回りをアンドロイドに世話や仕事をさせたり、身内の代わりをさせるようになるだろう。でも、結婚もせず、子孫がいなくても跡継ぎがほしいものなんだよ。人間は!かかわらずとも、誰かに育ててもらいたいものなんだよ。だから、身勝手に子供を作り、子供を施設に捨てる親もいるんだよ。経済力もなく、育てる能力もないくせにな!まあ、経済力があっても、不義の子なら見放すかもしれんが、中には不慮の事故で子供が成長も確かめられない親もいるのも事実だがね。」
「なにが言いたいんだニック。」
「話がそれたね。試験管ベビーを斡旋しようと考えてる。具体的には、出資してくれたオーナーに優れたDNA遺伝子を提案して地球連合国家で育てる。あえて、愛情とはかけ離れた優越感を満たす子供を育てる。そして、成長した際に出資してくれたオーナーに出資してくれた金額とプラスアルファをつける。優秀でああり、いくらかでもオーナーのDNAがあれば後継者にもえらばれるだろう。えらばれなくても、スキルや仲間との絆があれば、異世界にも飛び立つだろう。」
「実際にデザインベビーはいるからな。ニック。ましてや、異種との交配技術も可能であれば人類は飛躍的に進化もするだろうが倫理的な問題もあるだろう。」
「この地球に倫理観があれば不倫の子や、捨てられる子はいないはずだよ。ジェームス。愛の結晶で不自由な子供ができるなら、デザインベビーで優秀な子を証明してやろうって話さ。」
「ホントに実現可能なら理想の若くて奥さんをデザインベビーで作ってもらおうかな!ハハハ。」
「エルフと人間のハーフもおすすめだよジェームス。意外と理想の花嫁花婿としてもいいかもな。そんなことより、ハーフエルフのように異世界との懸け橋がきずける可能性を秘めてる話として理解してほしいんだ。」
「ニック、君は、本当に実現させる気だね。」
地球全体で異世界との懸け橋を模索する交配事業を実現させようと企みがまた一つ二人のフィクサーから始まろうとしていた。それが、C国のフィクサー陳の耳にすぐ入ることになった。
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