マリーの行く道
事件から一夜明けて、シュウジとマリーは普段と同じように学園に来ていた。
そこで、マリーは思いのシュウジに呟いた。
「おはよう」
朝になって学園に行く。
今朝は寝不足の目に光が眩しかった。
いつかは正体が知られてしまうとは思っていた。
覚悟はしていたつもりだった。
だが、実際知られてしまうとすこしためらってしまう。
私は決して正しい事ばかりしていたわけではない。
ナイフで人を切りつけたこともある。
その事を、いつもの仲間に知られてしまうのはいままでが終わってしまうような気がする。
「おは・・よう」
「昨日は良く眠れた?」
「うん・・・」
嘘を付いた。
とっさに付いた嘘だった。
理由はない。
「そうか」
シュウジは納得したようだ。
小さな嘘だったが、これを嘘つくなと責められなくて良かった。
そうしたら、泣き出してしまうかも知れない。
だけど、責められたら楽だったのかもしれない。
そんなことも思った。
自分が今、正常な精神状態ではない事を悟った。
「じゃあ良かった」
「ねぇ何か言いたいことあるんでしょ?」
マリーは自分が焦っていることを悟る。
でもそれでも構わない。
この状態は耐えられない。
今まで1人で生きてきたつもりだった。
もちろんいままで生きてい来るのに助けてくれた人はいた。
だが、昨日までの事件は私が1人で意を決してやったこと。
何か悪いことしてるかしら?
昨日まではそう言えた。
でも今は言えないと思う。
今では罰を受けても仕方ない。
やり遂げられなくても仕方ないと、そう考えていた。
「わかった」
シュウジはうなずく。
そして、シュウジがカバンから紙と封筒を取り出す。
紙は2枚で封筒が一1つ。
「帰りのほうがいいかと思ったけど、朝のほうがいいかも。まずはこの紙ね」
そういって2枚のうち一枚を差し出す。
そこには文字とサインをする場所がある。
「これ、昨日まで事件解決に貢献してくれたことに対しての報酬受け取り証明書ね。んでこっちの封筒が報酬。報酬は紙幣。ア
リサさんに言ってちょっと増やしてもらってるから、中身はロバートさんには内緒ね。あの人その分引かれてるから」
マリーは疑問符を浮かべた。
「え?」
突き出されるか、責められると思っていただけにちょっと拍子抜けだ。
どういうことか分からない。
ただ、前置きなのかもしれない。
たとえシュウジ本人が怒るだけで済ませても、ギルドはそうはいかない。
社会的な立場を取らざる得ない。
「あっ、ここサインして。あとこっちの紙は・・・」
「ちょっとまって?」
マリーはたまらずシュウジの言葉を遮った。
「貢献?報酬?何の話?私はただ勝手に犯人追ってて邪魔してただけじゃない」
「そう言われたら伝えてくれってアリサさんが一言」
「?」
「罪の意識があるなら捕まるより助けることで償いなさい、でも誰かに甘えたいだけなら来なくていいって」
マリーはその発言に息を呑んだ。
「・・・シュウジ君はどう思ってるの?」
「俺はそういうこと良く分かんないから。入ってくれたら心強いよって思うくらい」
「でも私があいつを追ってた理由も言ってないし」
「そんなの関係ない。俺だって言ってないことあるし、それが普通なんじゃないか?何年来の親友でも知らせてないことがあっ
てもいい」
「でも・・・」
「まぁこれを受け取ったからってどうこうって話じゃない。できればその流れでギルドに来て欲しいって下心もあるよ。アリサ
さんもそう思ってる」
「請負ギルド・・・」
「俺はギルドには自分の意思でギルドに属している。ギルドは依頼以外は自由だから。やつを追う気があるならアリな選択だと
思う」
「・・・・」
「マリーはどうしたい?心を騙して静かに暮らしたい?想いを貫いて地獄を見たい?」
マリーはその質問に即答はしない。
「すこし・・・考えさせて欲しい」
ただそういう回答しかできなかった。
「その方が良いと思う。納得してなきゃ勤まらない仕事だよ。でもまぁ報酬だけは受け取って。これは俺の感謝の気持ちだと思
ってさ」
「・・・それも・・考えさせて・・・」
「分かった。とりあえずもう一枚の紙、ギルド所属同意書。これを渡しておくから。いらなかったら捨ててもいいし、捨てた後
で思い返して来たくなったら、ギルドでまたもらえるよ」
「わかった・・・」
マリーはまいりー(マリー)ました。
んー2点(100点中)




