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セント・フリークス  作者: 羊洋士
三章
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20/25

戦闘開始の音

作戦の当日。

ギルド員はその日に臨む。

作戦の日が来た。

周りを警戒する班がA班。

出方を見て行動するのがB班と分かれて行動する。

場所は街の外れにある小さな廃墟。

二階は完全に崩れ、そこにおいてある家具は野ざらしになって傷んでいる。

マフィアは一階の中央に円形の小さな机を置いて、向かい合う。

お互い3人対3人。

それを陰ながら見るのはB班だ。

マフィアに気付かれないように、ロバートだけは近くで待機し、それ以外の学園生は遠くからロバートの合図を待つ。

ロバートは1人でマフィアのやり取りを聞いていた。


「ここにモノを持ってきた」


そういってバックを差し出した。

バックを差し出した相手方は、それに手を伸ばす。

だが、そこで薬を持ってきた男がバックを引き寄せる。


「おっと。ただでは困るな。欲しいなら金を払うのが常識だ」


「確かめないと金は払えない。常識だろ」


そういう話が続いている。

ロバートはその話を聞きながら、部屋を確認する。

光は机においてあるランプだけ。

建物自体も結構古いが、そこに放置してある家具は相当傷んでいる。

触れただけで壊れそうだ。

床も抜けそうな部分が見て取れる。

そこは避けないと命に関わりそうだ。

そう考えているとは別に、他の事を考えて苦笑する。

この一件はギルド員の研修みたいなものだ。

ただ、命の危険もあるこの事件を研修と置くとは俺もアリサも酷なことをする。

まぁアリサ自身は成功しても成功しなくてもどうでもいいと思っている節がある。

成功して犯人を捕まえたならそれでよし。

失敗しても研修として当てているからそれでもよし。

ギルド員の命の危険はあれど、それを抜かせばあまり切羽詰まった依頼ではない。

あとは、俺がどれほどできるか・・・だな。

どのみち、命を懸ける依頼はギルド員ならこなしていかなければいけない

そう思って苦笑する。

無茶を言ってくれると。

今回ばかりは半人前が多すぎる。


「やばいかもなぁ・・・」


ロバートはそうポツリと呟いた。

それでも守らねばならない。

全員の命を。

これから俺がギルド員として存在し続けるために。

そう自分に気合を入れた。


「本物かどうかは確認できた。じゃあ約束の金だ」


そういって男達はカバンを交換し合う。


「金は・・・ちゃんと持ってきたようだな」


「もちろんだ。取引で騙すようなことするのは俺らにとって恥だ」


「結構だ」


ロバートはそのやり取りに集中した。

戦闘員では無いようだな。

それがロバートの見解だった。

真ん中の男は少し高い位にいるやつかもしれない。

勘だが、そう見ても問題ないだろう。


「じゃあ、高く売れることを願っている・・・」


「ああ、そちらもな・・・」


そういって男達は取引を終えようとしている。

男達がそれぞれ逆の方向に歩いていく。

その途中で爆音がする。


「なんだ!?」


マフィア達が叫ぶ。

ロバートは落ち着いて事態を観察する。

黒い布をかぶった影が、壁をブチ破って突入してきたのだ。

手には大きな鎌を持っている。

その影が犯人かどうかはロバートには分からない。

だが、マフィアを狙っていることは分かった。


「犯人か!?」


ロバートの疑問は爆音にかき消された。

ロバート=苦労人の話であります。

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