作戦会議の二
作戦会議は後半になる。
意見を言うのはロバートとアリサとそして・・・
時間だけが過ぎる。
日はもう沈みかけていた。
それを見てロバートは、そろそろ終わったほうがいいなと思った。
このままずるずると引き延ばしても時間の無駄だ。
一度家でじっくり考えて、結論を持って集まったほうがいい。
明日も時間はあるのだ。
だが、とも思うところがある。
目的の設定は始まりであって、全てではない。
ロバートとしてはその後の、方法についての話に時間を掛けたかった。
だが、仕方ないな。
そうしてロバートが終わりを告げようとした時に言葉を発する者がいた。
「一ついい?」
シュウジだ。
ロバートはシュウジに手のひらを差し出して、どうぞというポーズ。
若いギルド員は全員シュージに注目した。
「目的はマフィアの命を考慮せずに、敵の捕縛を提案したい。マフィアを襲わせておいてのタイミングを見計らっての捕縛はどうだろう」
「おい一年!!マフィアは見殺しってか!?」
「その言い方が分かりやすいならその通りだというよ。そのほうが出方としては安全だ」
ギルド員の中では階級や年は関係ない。
だから学園の先輩である少年は、口調は上からでも内容は聞いている。
ロバートはそのことに少し感心していた。
「シュウジの意見は分かった。その他で意見があるものはいるか?」
誰もが無言のままだが、1人だけ違った。
テシオそう断言した。
「俺は全員死なせない事を目標に置きたい!!捕縛や殺害はその後の話だ!!」
そういってテシオは腕を組んで黙る。
その4っつの意見以降、さらなる意見はでない。
ロバートは学園生達の顔を見回し、これ以上意見が出ないことを感じた。
「分かった。じゃあ次に移ろうか・・・」
そういってロバートは進行役をこなしていく。
全員が全員意見を述べたわけではない。
数名は活発に意見を言い合い、数名は黙っている。
どうでもいいと思っている風なギルド員もいる。
それもそれでアリだとロバートは思う。
大事なときに自分の正当性を主張できるようになればいい。
そしてそれはこれから身に付けていけばいい。
だが、今それが行えるのは自分とアリサはもちろん、良く言葉を発する学園生とテシオという少年、それとシュウジ。
「危険を考えたら、敵の出方を待っていたほうがいい。今回は俺らが狙われるわけではない」
次第に話は進み、マフィアの人間の命を鑑みず、安全に行うという意見に固まりつつあった。
もともとアリサとロバートの意見は例えで出しただけで、採用されるとは思っていなかった。
採用されないほうがいいとまで思っている。
「でも、マフィアに恩が売れるならマフィアの命を優先したほうがいいわ」
「やつらが恩なんて感じるかよ。してもらって当然と考えられるのがオチだ」
「そうとも限らない。いままでだって、依頼金を持ってきているのに、深く感謝してもらった人もいる。人それだろ?」
「そんな下っ端に恩を売っても仕方ないだろうが」
「そんなの関係ないだろ。助けたいから助けるんだ!!」
「助けたいから助けるってお前の自己満足で俺ら全員を危険に晒す気か?」
それぞれがそれぞれの意見を言う。
この話に折衷はない。
論争点は命か依頼か・・・。
ギルド員ならばいつかは突き当たる事を今無意識に論争している。
いつかはその命題に気付き、突き破っていくのだろう。
誰もがそうであるようにと、ロバートは懐かしく思った。
「ロバートはどっちの意見?」
「俺は進行役だからな意見は言わないことにしている」
いきなり声をかけられてロバートは驚いて咄嗟に答えた。
その答えに対して数名が不平ををもらす。
「ずるい!!」
「まぁそういうな。アリサはどうする?」
「私?私は全員殺してしまえば楽なんじゃない?」
アリサは適当に答える。
ギルド員はこれがアリサの恐れられる理由かと戦慄させた。
自分と身内以外どうでもいい。
そのスタンスが極まっているのだ。
そこでテシオという少年が口を開く。
「周りの警備で事前に防ぐ、出てきたら出方を待つ」
2つの班に分けて、1つの班は命を優先し、もう1つの班は依頼を優先する。
その意見に集約しつつある。
ロバートは個人的に言えばどちらかに傾いて欲しかったが、これ以上の意見は望めないと感じた。
だから、その意見で皆に了解を得る。
「いいな?シュウジも」
シュウジは無言で頷く。
それから、作戦について話に入る。
作戦会議は深夜まで続いた。
白熱しすぎて終わるタイミングを失ったのだ。
作戦会議が終わったら、深夜でも家に帰る組みと、支部に止まりこむ組みに分かれて解散した。
シュウジは支部に残った。
「やれやれ、騒がしい夜になったな」
ロバートは嬉しそうに言った。
テシオ君は急に参戦。
正義感強き三回生の彼




