表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖女を殺した魔法使い  作者: 夢乃舞家


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
16/39

第16話 流した噂

看守が変わるたびに、リゼットは相手の性格を注意深く観察していた。


厳格な者、無関心な者、そして――口が軽い者。


若い看守のカイルは、明らかに最後のタイプだった。巡回のたびに世間話をしたがり、聞いてもいない外の噂まで運んでくる。


「今日も静かだな、リゼット」


差し入れのパンを渡しながら、カイルは気安く声をかけてきた。リゼットは小さく頷き、受け取る。


「……ねえ、変なこと聞いてもいい?」


「ん? 何だ」


「魔王を倒せる剣が、この世のどこかにあるって話、聞いたことある?」


カイルは目を丸くした。


「初耳だ。何だそれ、御伽噺か?」


「さあ。前に誰かがそんなことを言ってた気がして。気のせいかもね」


リゼットはそう言って、興味なさそうに視線を逸らした。カイルは首を傾げながらも、それ以上は深く追及しなかった。


――これで、十分。


カイルのような男は、聞いた話を誰かに話さずにはいられない。今夜のうちに、この話は看守の詰め所を巡り、明日には城下の酒場にまで届いているだろう。


小さな種を蒔いただけだ。あとは、それがどこまで届き、誰の耳に入るかを待てばいい。


奴らが本当にこの国のどこかに潜んでいるなら、この噂は必ず届く。そして、少しでも動揺すれば――尻尾を出す。


リゼットは静かに、その時を待つことにした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

もし「面白かった」と思っていただけましたら、下の☆☆☆☆☆から評価をいただけると、とても励みになります。ブックマークや感想もお待ちしています。


それでは、また別の作品でお会いできますように。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ