第15話 拭えぬ違和感
王都に意識を広げると、いつも同じ場所で嫌な感じがした。
もう何日も前から、リゼットは気づいていた。
教会がある方角だけ、明らかに様子がおかしい。やはり教会に潜んでいること確実なようだった。
だが、今夜は違った。いつものように王都へ魔力を広げていくと、これまでとは違う場所で同じ違和感を覚えた。
教会の方角ではなく、騎士団本部のある一角だ。
――なぜ、あそこに。
感触は教会のものとまったく同じだった。だが、場所が違う。リゼットは眉をひそめ、もう一度その一角に意識を向けた。
だが、先ほどの違和感はもう消えかけていて、それ以上はわからなかった。
奴らがもしかすると、騎士団本部を訪れたのかもしれない。そう考えるのが自然だった。
翌日、またユリアンが面会に訪れたとき、ユリアンが騎士団本部に所属していたことを思い出し、リゼットはさりげなくその話を切り出してみることにした。
「昨日、騎士団に変わったことはあった?」
「いや、特には無かったと思うが……何かあったのか?」
「教会の人が訪ねてきたりは?」
「教会の? いや、誰も来ていないはずだ」
ユリアンは首を傾げた。
「気になることでも?」
「ううん。何となく、聞いてみただけ」
そう答えながらも、リゼットの中の疑問は消えなかった。
誰も来ていない。それなら、昨夜感じたものは何だったのか。
あの感触は間違いなく奴らのものだ――リゼットはそう確信していた。しかし確証が持てないまま、まだ動けずにいた。
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それでは、また別の作品でお会いできますように。




