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葉隠れの蕾  作者: ぽんこつ


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6/7

放課後

キーンコーン、カーンコーン……

外村くんと約束をしたからから。

午後の数学の授業もへっちゃらだった。

ぎぃー。

椅子を鳴らして。

席を立つ。

「よいしょ」

リュックを背負う。

「じゃあ、行こうか」

外村くんの声にうなずいて。

とことこと後をついていく。

「おーい、北見。東園と家でゲームするからおいでよ」

教室を出かかった時。

西郷くんがニコニコしながら呼び止めた。

「そうなんだ……洋ちゃんは?」

「あいつ、用があるからって」

「そっか。ごめんね西郷くん。今日は外村くんと、二人三脚の練習するから」

「あ、そうなんだ。体育の授業、頑張ってたもんな」

「うん。また、誘ってね」

「おう。じゃあな」

「またね」

小さく手を振る私。

廊下に出ると。

外村くんは壁に寄りかかって。

待っててくれていた。

「北見さん、大丈夫なの?」

「ん? 何が?」

「いや、じゃあ行こう」

「うん」


階段を降りていると。

靴箱に手を伸ばしている洋ちゃんを見つけた。

そうだ。

洋ちゃんに言っとかないと。

校門で待ちぼうけさせちゃう。

「外村くん、ちょっと洋ちゃんに話してくるね」

「え? ああ……」

とんとんと。

両手でバランスを取りながら。

階段を駆け下りる。

「洋ちゃん!」

声を出しながら。

洋ちゃんの肩をポンポンと触る。

「ん? ああ、悪い今日用事あるから先帰っていいぞ」

そうだ。

西郷くんの誘いを断ったって言ってた。

「何の用なの?」

「ん? 大したもんじゃないけど、悪いな」

「ふーん」

洋ちゃんは早足で校舎を出ていった。

ちぇっ。

なんか素っ気ない洋ちゃん。

「じゃあ、夜連絡するね!」

その背中に向かって。

投げかけた私の声に。

洋ちゃんは片手をあげて応えてくれた。

もう。

私の用件、言いそびれちゃったじゃん。

「北見さんは、三並と仲良いよね」

いつの間にか。

隣に並んでいた外村くん。

「うん、幼馴染みだからね」

「ふーん。そっか。小学校から?」

「ううん、幼稚園の頃から。というか、町に同い年の子、私と洋ちゃんだけだから」

私が靴に履き替えると。

外村くんは歩き出す。

「そうなんだ。羨ましいな」

外の空気はのんびりぽかぽか。

色とりどりの花壇には、蝶が舞っていた。

「そうなの? 外村くんはいないの幼馴染み」

「いるのにはいるけど」

外村くんはポケットに手を突っ込んで。

ちらりと私を見た。

「ん? けど?」

首をかしげて外村くんを仰ぎ見る私。

眉をぴくりとさせて。

前を向く外村くん。

「俺の幼馴染み、みんな男だからかな」

「そうなんだね。女の子のが良かったの?」

「え? いやそういうんじゃなくて」

「どういうの?」

「まぁ、いいじゃんか。そうだ。『タケヤ』にする? コンビニにする?」

『タケヤ』はスーパーでも。

コンビニでもない。

食料品をメインに売ってるお店。

安くて品数豊富。

惣菜なんかは手作り販売してる。

「あ。うーん『タケヤ』がいいかな、安いし」

「だな」

首の後ろをさする外村くん。

「それってくせ?」

「ん?」

私は外村くんの真似をしてみる。

それを見て苦笑いの外村くんは。

また、手でさすってる。

「北見さんの言う通りみたいだ」

微笑む外村くんの白い歯が眩しくて。

目を細めていた。


お読み下さりありがとうございます。

感謝しております。

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