第63話:聖母の指先が、俺の「熱」を探り当てる
いつもご愛読ありがとうございます。
今回は、ついに聖奈先生がその本性を現します。
癒やしを与える側である彼女が、阿久津君にだけ見せる「飢えた姿」。
大人の背徳感が漂う保健室でのひとときをご覧ください。
志乃が共鳴の余韻に微睡み、ベッドで深い眠りに落ちた後。
静まり返った保健室で、聖奈先生は静かにカーテンを閉め、俺との空間を密室へと作り替えた。
「志乃ちゃん、可愛かったわね。……でも、彼女にはまだ早すぎるのよ。あなたの、その『毒』の深さを知るには」
聖奈先生が俺の背後に立ち、白く細い指先を俺の項へと滑らせる。
ひんやりとした指先が、俺の火照った肌に触れた瞬間。背筋を、これまで経験したことのないような、甘く重い戦慄が駆け抜けた。
「……先生。どういう意味ですか?」
「ふふ、とぼけなくていいのよ。私はずっと見ていたわ。あなたが凛華ちゃんや結衣ちゃんを、その指先一つでどう作り替えてきたか」
彼女は俺の肩に顔を寄せ、耳元で熱い吐息を漏らす。
慈愛に満ちた聖母の瞳の奥で、どろりと濁った**支配**と独占の欲求が、炎のように揺らめいていた。
「私はね、生徒たちの『痛み』を吸い出すギフトを持っているの。でも、吸い出しすぎた痛みは、私の心を内側から腐らせていく……。それを浄化できるのは、あなたの、その暴力的なまでに真っ直ぐな『情動』だけなのよ」
聖奈先生が、俺の手を自らの白衣の下、激しく波打つ胸元へと導く。
大人の女性としての、重厚でしなやかな肉体の熱量。それが、俺の内に眠る「すべてを暴き、手に入れたい」という**支配**の衝動を、かつてないほどに強く叩き起こした。
「さあ、阿久津君。私を、癒やしなさい。……いいえ、あなたの色で、私をめちゃくちゃに塗り潰して。あなたの『独占欲』を吸い上げている時だけ、私は……ただの女に戻れるの」
聖奈先生の指先が、俺の「熱」を正確に探し当て、自身の奥底へと繋ぎ合わせる。
包容力という名の檻。その中で俺は、聖母という名の狂気に、深く、深く、絡め取られていった。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
阿久津君の情動を「浄化」の薬として求める聖奈先生。
彼女の**支配**的な誘いは、これまでのヒロインたちとは違う、抗いがたい力を持っています。
四つ巴へと向かう物語、その深化をぜひお楽しみください!




