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感情共鳴(エモーション・リンク)~学園の女王たちが、冴えない俺を気持ちよくさせるために列をなす理由~  作者: 寝不足魔王


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第13話:凛華の独占欲。「俺の機嫌」を取り合う影

いつもご愛読ありがとうございます。

今回は凛華の内に潜んでいた「独占欲」が、ついに制御不能なレベルまで暴走します。

自分だけが知っていたはずの「特等席」を脅かされた彼女の、剥き出しの感情をご覧ください。


 教室に漂う微かな喧騒が、今の凛華にとっては耐え難いノイズだった。

 彼女の視線は、教科書ではなく、数メートル先に座る阿久津の後頭部に固定されている。

 正確には、彼の隣で親しげに笑いかけている女子生徒――クラスのムードメーカー、田中結衣に向けられていた。


「あはは! 阿久津君、今のギャグ滑りすぎだって!」

「そうかな、結構自信あったんだけど」


 結衣が笑いながら、阿久津の肩を軽く叩く。

 その、ごくありふれた日常の光景が、凛華の胸の奥でドロドロとした黒い熱に変わる。


(……やめて。私の、私の阿久津君に、そんな風に触れないで……っ)


 共鳴パスを通じて、阿久津の心が結衣との会話で「楽しさ」に傾くのを感じる。

 それは本来、凛華に魔力を与えるはずの幸福な情動だ。だが、その発信源が自分以外であるという事実が、彼女の誇りをズタズタに引き裂いていた。


 阿久津が他人のために笑うたび、凛華の中には「不純な魔力」が蓄積していく。

 指先がガタガタと震え、視界が赤く染まる。嫉妬という名の毒が、彼女の純潔な魔力回路を激しく侵食し、暴走寸前の熱を帯びさせていた。


「っ、ぁ……く、あ……っ!」


 耐えきれず、凛華は机を激しく鳴らして立ち上がった。

 クラス中の視線が集まるが、そんなことはもうどうでもいい。

 彼女は幽鬼のような足取りで阿久津のもとへ歩み寄ると、結衣の手を乱暴に振り払い、彼の腕を自身の胸元へと強く抱き寄せた。


「阿久津君。……放課後まで待てないわ。今すぐ、私を……整えなさい」


 周囲が凍り付く中、凛華の瞳には狂気にも似た独占欲が宿っていた。

 阿久津から流れ込む「戸惑い」と「興奮」。そのすべてを、自分一人だけで飲み干したい。

 女王の仮面は完全に剥がれ落ち、そこにはお気に入りの玩具を奪われまいと牙を剥く、一人の恋に狂った少女の姿しかなかった。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

これまでは「才能のため」と言い訳できていた凛華ですが、結衣の登場によって自分の本当の気持ちを突きつけられます。

嫉妬によって濁った魔力が、二人の共鳴をどう変えていくのか……。

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