第4節 異世界の魔術が歪すぎる件 2
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「あいつらマジで吹き飛ばそうかな....。」
時矢は、机の上でそう呟きながら先ほどまで怒っていた愛花や武政がなだめるほど負のオーラを出しながらうなだれていた。
なぜこんな事になったのか、それはステータスを表示させる試みを始めた1時間ほど前に遡る。
ジーナの隣に立った杉山はみんなに羊皮紙を見える様に掲げると魔力を流し始めた。
するとみるみるうちに先ほどまでは無かった文字が浮かび始め、ステータスを露わにした。
ジーナから、ステータス表について軽く説明があったがステータス表とは魔力などを基本A〜Eにランク分けしたものと、保有スキル、職業が記載されるものらしい。
スキルには2種類あるらしく、自力で獲得したものと生まれつき獲得しているものに分けられるようだ。
職業とは、世界?から与えられるものらしく、この世界の人間は何かしらの職業を持っているらしく努力をする事で転職できるらしいが、現世の人間は勝手が違うようで転職は難しいらしい。
杉山に話を戻すと、どうやら彼の職業は勇者らしく能力値やスキルも異世界側からしたら凄いらしいが、時矢を中心に現世の魔術師組はそのステータスからは特別何かを感じることも無かった。
一瞬、主人公補正とかいうおかしいスキルを見た気がしたが気にしない。キニシナイ。
ともかく、これが合図となってクラスメイト全員がステータス表作りをスタートした。
未知の魔道具を使ってみたくてウズウズしていた時矢は、早速羊皮紙に魔力を流した。
するとみるみるうちに文字が浮かび上がってきた。そういえば文字にアルファベットが使われているがこの世界にもアルファベットがあるのだろうか?
時矢は、文字に目を向けて見たが....
「まぁ、普通だよな。」
と知っていたかのように呟いた。
それもそのはず、時矢は自分自信に弱体のルーンを刻んでいるためステータスが低くなるのは当たり前だからだ。
おそらくだが、現状のステータスら一般人より少し高めレベルの能力値ぽい。てか、幸運EXってなんぞや。
時矢は、小さく突っ込みながら職業の欄へ目を落とした。
職業欄には、占い師と書いてあったのでおそらくこの状態での職業が占い師なのだろう。てか弱そうなのは気のせいだろうか。
他にも気になることが幾つかあったが一番は、魔眼だろう。
コレは憶測だが、肉体的なものは隠すことができないのだろう。
「まぁ適当に暗示の魔眼とでも言っとくか」
ステータス表には魔眼の有無だけが表示させるらしく何の魔眼なのかはわからないので適当な事を言ってもバレないだろう。
時矢がそんな事を考えていると、突然両サイドの愛花と武政からガシッと肩を掴まれたのでギョッとしながら時矢は顔を上げた。
「時矢く〜ん?一体これは何なのかなぁ?」
愛花は黒い笑みを浮かべながら時矢に自分のステータス表を突きつけてきた。
「時矢。説明して貰おうか。」
同じく武政も無表情で自分のステータス表を突きつけてきた。
「2人ともいきなり何なんだよ....。ってえっ?」
2人の態度に驚きながらステータス表を受け取った時矢たが、それを見た瞬間凍りついたように動かなくなった。
「そんな....全く弱体化してなくないか?」
時矢は顔を引きつらせながら愛花と武政にそう問いかけた。
「そう。なぜか私と武政だけステータスが変わらないでそのまま何だけど。」
愛花はそう言いながら時矢を睨みつけていた。
愛花の視線に耐えきれなくなった時矢は武政の顔を見てみたが、言わずもがな無表情で怒っていた。
「そんな....。弱体のルーンはきちんと刻んだけど....。ってまさか⁉︎」
時矢は同様しながら考えていたが、すぐ答えに行き着き大声を上げた。
さて、まず愛花の場合だが彼女の場合は血筋の力によって弱体のルーンの呪いがかなりランクダウンしていたことで効いていなかったのだ。
続いて武政だが、彼の場合は現世の時も魔力はそれほど高く無かったため別に異常は無かったのだが、彼が引き継いできた家の技師がスキルとして昇華されていたためおかしなことになっていたのだ。
「....多分こんな感じかな....。」
時矢はある程度説明を終えると疲れたように喋りを止めた。
それもそのはず、結局時矢には落ち度がなくどちらかと言うと2人に問題があったからだ。
「その....ごめん....。」
「時矢....すまなかった....。」
2人は気まずそうに謝ったが、時矢は反応しなかった。
そして、気がつくとクラスメイトたち全員がステータスの表示を終えたようで、ジーナが全員のステータス表を見て回っていた。
そしてこの時まだ時矢は知らなかった。
追い打ちをかけるように面倒な事件が時矢を襲うことを。
次回の更新から後書きの所に用語や世界観の説明をするコーナーを挟んでいきますのでよろしくお願いします。




