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第2節 異世界転移は唐突に

第2節は短めです。

みっちりお説教を受けた時矢は逃げるように理科室を後にして教室へと向かった。


「もはや師匠はお母さんよりお母さんよりやってる気がするんだよなぁ....。」時矢は階段を降りながらそう呟いた。


時矢の両親は共働きなため、平日はほとんど顔を会わせる事がない。そのため自分の両親より、魔術師としての師匠である黒桐の方が合う時間が長くなるのだ。


「まぁあの人が母親ならそれこそ死んでいたな。」時矢はifを想像してみたが、最終的にその結論に至った。


「あの人今は未婚だが、子供ができたら間違いなくスパルタ教育を施すな。絶対。」そう考えるとまだ見ぬ子供の無事を祈る時矢だった。


そんな事を考えているうちに、教室の扉の前に着いた時矢は扉を開けて中へ入った。


「本当に反省しないんだな。」教室に入った途端毎日ランダムに起こるイベントに直面していた。


「お前みたいなやつが周りに悪影響を与えるんだよ。わかってる?」時矢にいきなり話しかけて来た彼はそう続けた。


彼の名前は杉山 光輝。この学校におけるイケメンアイドル。そして、文武両道の少女漫画のキャラクターが出てきちゃった!みたいなやつだ。


そして、時矢など一部の人間にとっての害悪でしかない存在だ。というのも彼はその立ち位置からたくさんのファンや取り巻きを抱えているため彼のやること為すことが正義みたいな雰囲気が学校全体に広がっている。


彼は悪意を持ってやってはいないだろう。ただ、彼の考えが自分よりになりすぎているためその偏った思考により被害が生まれるのだ。


時矢はその被害を誰よりも受けていて、彼の発言で問題児認定され生活指導を受けた事もあるし、最近は教室で愛花や武政と話しているといきなり割り込んできて話を遮ったりもする。


「本当になんで神童と覇道はこんな奴と仲がいいんだ?弱みでも握られてるのか?」と杉山はあまりにも突拍子な迷推理を投下した。


そしてそれを聞いた取り巻きーズは「空原、お前最低だな。」「愛花ちゃん!大丈夫?」などなどを口々に話していた。どうやら彼らの中ではそれが真実らしい。


そして、当人の時矢たち3人は最早呆れて否定する気すらも起きなかった。


時矢が面倒だなぁと考えていると1時間目の開始を告げるチャイムが鳴ったためイベントは中断された。


時矢はチャイムに感謝しつつ自分の席に戻り杉山と取り巻きーズもそれぞれの席に戻った。


「あれ?そういえば1時間目って生物じゃなかったけ?」時矢は思い出したかのように呟いた。


何故こんな事を言ったかというと実は理系科目の担当は全て担任の黒桐であるため必然と生物も黒桐の担任なのだ。


「さっきのイベントといい今日は本当に運がないな....。」死んだ魚の目みないな表情をした時矢がそういった時、教室の前の扉が開いた。


教室に入った黒桐はそんな表情の時矢を見つけるとよく見ないと分からないくらい小さく笑い、それに気づいた時矢はさらに絶望した。


そして、黒桐は何事もなかったかのように授業を開始した。




「グヘー。」3回目の指名を喰らった時矢は回答したあと情けない声を出しながら席についた。


黒桐は一度の授業で3回も時矢を指名しており、それに気づいた何人かの生徒は苦笑いを浮かべていた。


「あと5分か....。長い....。」時矢はまた指名されるのではとビクビクしながらそう考えていた。


そしてそんな時矢を見つけた黒桐がニヤリと悪い笑みを浮かべ指名しようとした時それは起こる。


突然教室の中心が光始めて時矢にはとても見覚えのあるものが現れたのだ。


「なっ!転移魔法陣⁉︎」あまりに突然の出来事に時矢は頭が真っ白になってしまった。


愛花や武政、そして黒桐も同じリアクションで動きが止まってしまっていた。


ほかのクラスメイトたちは口々に「何?映画の撮影?」「誰かの悪戯か?」などと口にしているがコレは紛れもなく本物だ。


あまりに唐突な出来事に動きを止めていた魔術師たちだが、正気を取り戻した彼らはそれぞれレジストを開始した。


当然、時矢もレジストを開始したが、4人の中でも空間系の魔術に慣れ親しんでいる時矢は察してしまっていた。


(くっ!術式が進行しすぎていてレジスト仕切れないぞこれ!あと5秒で飛ばされる!)


その結論に至った時矢はレジストを諦め急いで登校に使っているリュックをつかんだ。


このリュックも時矢が作った魔道具で、中の空間が拡張されているため様々な道具が入っているので最悪どんな状況でも対応できるようにしておきたかったのだ。




そして、4人の抵抗も虚しく教室いた全ての人間が光に包まれその場から姿を消した。

設定の修正などはある程度書いてから行いますのでご了承ください。

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