17話目。
あの事件から5日が経った。
血が滲み、クリーニングに出していた制服も
綺麗になって戻ってきて、
学校にもちゃんと登校できるようになった。
盗聴器が無くなっていたのは不安だったが
ここ5日間、特には何も無かった。
特に何か聞かれたくないような物もないので
盗聴器の件は一旦忘れることにした。
学校に着くと、クラスメイト達が一斉に
私を囲うように集まってきた。
クラスメイトには刺されたってマジ?!と
クラスの一軍に囲まれ、大丈夫だと伝えると
マジ良かったー!!と抱きつかれる。
こういうのはやっぱり苦手だ。
でも、今は不思議と意心地が良かった。
授業が終わり、放課後になる。
いつものように、地獄の拷問が始まる。
私は、覚悟を決めて、教室で瑠々菜を待つ。
だが、いつまで待っても瑠々菜は来ない。
しばらくした頃、私のスマホが鳴る。
「サクラさん、今日は屋上に行きましょう」
そんな連絡が来た。
私は、くすむ足を無理やりに動かした。
屋上に着くなり、瑠々菜はこちらを向いた。
そして、とびっきりの笑顔を向ける。
「サクラさん、いらっしゃい」
まるで自分の箱庭に迷い込んだうさぎを
相手するように、微笑んだ。
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とある少女のノ
記録1
ワラワラと生徒たちが帰路に着く中、
私は1人、教室の前で息を殺す。
瑠々菜さんと、あの人は…サクラさん?
なんで、あの二人がここにいる?
学校はとっくの前に終わったはず。
胸騒ぎがした。
"また"、ああやって、誰かを傷つけるのか?
痛めつけて、苦しめて、殺めるのか?
あの日の出来事が、頭を過ぎる。
これ以上、被害者は出したくない。
私は窓を少しだけ開けて、中の様子を見る。
瑠々菜は首輪を取り出して、笑う。
私は、急いでスマホを取りだして、
カメラアプリを開き、そっと撮影を始める。
あぁ、そうやって、また。
スマホを握る手が、震える。
また、無差別に人に卑劣な真似をするんだ。
込み上げてくる、怒りと怨み。
この人を野放しにしては行けない。
もう二度と、あんな結末は見たくない。
私はサクラさんに首輪を付ける瑠々菜を
動画に収めて、帰路に着いた。
翌日
サクラさんが保健室に行った後
瑠々菜が保険室に向かったことを除けば
特には何も無かった。
結局、彼女は放課後には帰ってきていたし、
特に何かされた訳ではなさそうだ。
本当に、そうだろうか?
そう思う気持ちはずっと残っていたが、
何かされているとしたら、サクラさんは
真っ先に先生に言いに行くだろう。
そう思っていた、放課後、
私は教室の掃除箱の中で、カメラを構える。
だが、いつまで経っても来る気配がない。
恐る恐る、掃除箱から出る。
そして、教室から出て、廊下から外を見渡す。
気がついた頃には遅かった。
瑠々菜が血だらけのサクラさんを運んでいた
完全にやらかした。また、被害者が出た。
全身から力が抜ける。どうしようもない、
この、やるせない気持ちを抑え込まないと。
私はスマホを取り出して、写真を撮る。
黒い車に、サクラさんを運んでいるところを
綺麗に写真に収めることができた。
もし死んでいたとすれば、この写真は後に
証拠写真になるだろう。
私は黒い車が発進するまで見届けたあと、
しばらく経った後に、帰路に着いた。
次の日のホームルーム、先生が重い口調で
サクラさんが刺されたという連絡を聞いた。
そして、サクラさんはこう話したという。
無事であること、犯人は不明とのこと。
その言葉に、違和感を感じた。
サクラさんを刺したのは、瑠々菜だと
思っていた。だけど、違う可能性が出てきた
でも、脅されている可能性だってある。
だって、あの時も、そうしてたんだから。
あの写真を先生に渡すべきか?
いや、今はダメだ。まだ証拠は足りないし、
今、先生に報告したら間違いなく
悲惨な結末を迎えてしまう。
もう少しだけ、待とう。
そう決めて、今日も授業を受けた。
放課後、瑠々菜がそそくさと帰っていく姿を
目で捉えた。何か、嫌な予感がする。
私は瑠々菜の後を追った。
瑠々菜が向かった先はアパートだった。
私は恐る恐る、後を追う。
そして、アパートの5階。
瑠々菜が部屋に入る姿を確認した。
そして、サクラさんの部屋に入っていく。
私は恐る恐る、家に近づいた。
玄関は閉まっておらず、簡単に開けた。
玄関を開けたところで、腕が止まる。
勝手に入ってもいいのか?
いや、そんなこと言ってる場合じゃない。
私はサクラさんの家の中に入り、
音を立てないように、扉を閉める。
恐る恐る、リビングに向かうと、
奥から声が聞こえた。
苦しそうな、サクラさんの声が聞こえる。
私はスマホで録音を始める。
だが、瑠々菜が途中でドアの方を向いたので
録音を諦めて別の部屋に逃げ込んだ。
逃げこんだ先は、倉庫のような場所だった。
私は、物音を立てないように、息を殺す。
ふと、目の前の棚に、箱のような物が
置いてあるのを見つけた。
だけど、箱は空いており、中身が見えた。
それは白い小型の盗聴器だった。
サクラさんの親が持っていたものだろう。
そう、思った。だけど、
その盗聴器は、まだ発売される前の物だった
この前、ニュースで見た物と一緒だ。
発売日は2ヶ月後だと、発表されていた。
そんな品物が、ここにあるわけがない。
恐る恐る、スマホを取り出して、調べる。
やっぱり、発売日は2ヶ月後だ。
そして、発表元は病院。しかもすぐ近くの
割と有名な病院だった。開発者は宮瀬勝彦。
瑠々菜の父親だ。
何故ここにこれがあるのかは分からない。
でも、瑠々菜が持ち込んだものだろう。
私は、その盗聴器をそっとポケットに入れた
よく見ると、接続が切れているのがわかる。
具体的には覚えていないが、
接続してある時は光る仕様だというのは
ニュースで見たから、覚えている。
私はこの盗聴器を調べると共に
中にどんな音声が入っているのかを確認ためサクラさんの家を出た。
もう二度と、ことねのような思いはさせない
そう、約束したから。
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生徒証明書
名前 仙台千代
新キャラの登場ですね。
今後どうなっていくのか……
楽しみにしていてください。




