51発目 ありとあらゆる宗教が存在しているのは、ありとあらゆる人間がいるという証拠。
これは、課外授業が終わってギラたちがドームのてっぺんで一服している間、その真下の建物内で行われていた出来事である。
「えーではこれより、負けヒロイン確定女勢による第一回『取り巻き予定会議』(小声:もとい実央ちゃん吊し上げ内容決定会議)を開催致しま~す」
取り仕切る唯に続いてわ~パチパチパチパチと拍手を送りながら席から立つ奈々、巴、ヒナ、広子、好華、ロザリア、ラスティ。
ただ一人、内心どころか表情丸出しで慌てふためいている者もいた。私、渡辺実央である。
〈あれ・・・?何でこんなことになってるんだっけ?たしか女子会をやるよ~!って聞いたから残ったはずなのに・・・・・何で私、椅子に縛られてるんだろう・・・・・。何だろう、この状況・・・・・負けヒロインって言った?〉
「・・・あの~質問よろしいでしょうか?なぜこんなことを?」
「何故って?決まってるよ、実央ちゃん。ハーレム作品のくせして正式カップル決めちゃったもんだから他のみんなは出遅れヒロイン的なレッテルを貼られたワケじゃん?だからそれによって生じる負の感情を削る為にも正式な彼女である実央ちゃんに頑張ってもらうってこと♪こうすれば誰かが突然発狂して間違いを犯したりしないしみんなが幸せになるでしょ?」と笑顔付きで喋ってるけど笑えない笑顔をしている唯だった。
「要はそれただの八つ当たりでしょうがっ!!私の周りにはもう狂気しか感じないよ!!まさか、本当に吊るし上げる気なの!!?」
「え~何言ってるの?そもそも吊し上げなんて言葉どこから来たの~?」とあからさまなはぐらかしをする唯。
「唯さんの口からでしょうが!小声だったけど名指しで言ってたのちゃんと聞こえてたからね!!」
「大丈夫大丈夫、本当に吊し上げるわけじゃないんだから。軽い感じに恥ずかしい思いをしてくれれば私たちの気が晴れるんだから☆」
そう言って拘束具、ロープ、目隠し、●●●サックなどのアブない道具を用意する広子先輩。
「先輩すいません。大丈夫な要素も軽い感じの要素も見当たりません!!」
「何で?私から見ればこんなの初級並みの処け・・・・・罰ゲームだと思うけど?」
「先輩を基準にしてたら人類皆羞恥心捨てちゃってますから!!処刑って言いかけてたよこの人!!そしてエリさんたちは何でそこで吞気に昼食取ってるの!!?」
奈々さんたちとは別にエリさん含むその他の女性たちはこっちの様子を見ながら昼食を取っているのだ。
「私たちは別に負の感情があるわけでもないし、この何も生まない会議を傍聴しながら食べようかなってね」
「それだったらこの何も生まない会議を事前に止めて欲しかったよ・・・・・」
ダメだ、これ。助け舟がどこにもない・・・・・。
「というわけで私からの罰ゲーム候補は“彼氏の前で三つの穴全てに色々詰め込んで亀甲縛りの姿で放置”で」
「そんな罰ゲームの域を超えてる罰ゲームは嫌!!」
広子先輩の案はヤバい、絶対そういうのは拒否し続けるから!
「嫌ならアブノーマルな手段はやめるけどよ、何らかの処・・・罰ゲームは受けてもらうぞ?罪状はとっくに上がってるからな、実央!あたしが先に立候補してたのに先に2周目ヤッたんだろ!?」
・・・たしかにそうだ。臨海学校3日目の砂浜で奈々さんはギラに次の相手は自分にするよう予約を拳に込めて放っていた。ギラ君本人は奈々さんに対して“暴力では予約方法は通らないので杉田義羅という名前を持ったデリヘルは予約を承っておりません”と事前に一蹴し、私とで2周目を巡った。その・・・・・もちろん良い夜だったよ?けど、予約を申し込んでいた分奈々さんに申し訳ない気もあるにはある・・・。
「でもそれだったら、ギラに怒りの矛先を向けるって考えるの普通なんじゃ・・・・・」
「「「それだと本当に作品が変わっちゃうからナシ」」」
こんな会議をしてる時点で変わってるんじゃ?
「それに臨海学校の『ギラ割り』のこともあるしまた彼を痛めつけるのは気乗りしないわね。本人はああ言うけど毎回主人公がボコボコにされるべき!なんてのはネタが古いと思うわ」
巴さん、ネタが古いとかの問題じゃないと思うけど。あと巴さんが一番痛めつけてる張本人のはずじゃ?
「実央、私たちは調べてるんだからね。あの臨海学校後の部活中、ギラにこんなにも羨ましいことをしてもらっていたことを!!!」仰々しく異議あり!な勢いでとある記事を掲げて指摘してきたヒナさんと好華さん。
その記事の内容は、
『剣道場に甘い空気が漂う。フォースとゼロの間に仲間以上の関係か!?』
写真には部活中にギラ君から弁当を受け取った瞬間を捉えた一枚が使われていた。黒い線で目は隠されてたけど。
「なぜにスキャンダル風!!?っていうかいつの間に写真をっ!?」
私がツッコむ中、
「「「か、通い旦那だとォォォッ!!?」」」
衝撃の顔をするのはみんなだった。
〈え、そこまで衝撃受けるの?まあでも・・・弁当は美味しかったけど・・・〉
「弁当を作ってもらった!?あたし・・・・・作ってもらってことないのに!あの~やっぱりあたしも会議に参加させてくれる?処刑方法は●●マ責めを希望で」
昼食を取りながら傍聴していたペティさんまでもが飛び入り参加を決める程に。
「ってペティさんんんんんっ!?しかも処刑方法って言っちゃったよ!遂に言っちゃったよ!!」
「むむむ・・・、弁当を作ってもらうとか。許せないわ!」と巴さんもご立腹だ。
「なんで!?そもそもペティさんや巴さんたちって賞金稼ぎ時代はギラと過ごしてたんだよね?弁当ぐらい作ってくれなかったの?」
「「「「「んな美味しい展開全くなかったんだから!!!弁当だけに!!!」」」」」
うまい!!ってキレられちゃった、私!?もしかして地雷踏んじゃった!?
「いーい?少なくともあの頃ギラは正体を隠しての賞金稼ぎをやっていたワケだから他人とはあんまり慣れ合わない風を演じてたんだよ?そりゃあ私たちは色んなことが起こっていくうちにチームを組んで一緒に仕事をやるようにはなってたけど、あなたの昼食を作ってあげちゃう~とかそんな吞気なことやる暇なかったんだから!」とヒナさん。
「あたしらだってな、あいつに惹かれていくうちに女らしさを出そうかな~なんて考えもしたんだぞ?例えばこの前みたいなショッピング中に新しい下着を買う際に選んで貰ってあわよくば既成事実刻みたかったんだから」と好華さん。
「女らしさを出すどころか痴女が生まれてるよ、それ」
「窓から飛び込んでギラが寝ているベッドにダイブ!とか、隙をついて一緒にベッドに倒れて快楽の園に転ばせよう!なんて方法も試みてもバネのついたグローブを毛布から伸ばして防いだり、マジもんのアイアンクロ―でねじ伏せられたりで全く効かないし」
なんか、前半世界一の大泥棒を連想しちゃう体験談に聞こえるんだけど・・・。というか5人共考え方がその頃から既に歪んでるって大丈夫?
「この責任どう取るつもりなのかな?ニューヨークのAタワー送りどころじゃ済まないよ。お揃い全身タイツたちのX屋敷送りだから」とロザリアさん。
「X—Menになれって!?嫌よ!最近あの巫女姿が意外とハマって来てるのに!!」
「なら間を取ってゴッサムな都会送りにする?」とラスティさん。
「だから他所様の作品に押し付けようとしないでってば!」
「じゃあ雄英高校に転校で」と唯さん。
「まだないよ!未来だけだよ!!」
「じゃあやっぱり何かしらの性癖に目覚めさせてギラが泊ってる部屋に三つの穴全てに色々詰め込んで亀甲縛りの姿で放置とかでイイじゃない」
「振り出しに戻った!?挿絵でも絶対それ全身モザイクかかっちゃって何が何だか分からなくなっちゃうって!!」
当然私は反対したけど、
「もうそれでイイんじゃない?どうせ単行本どころか挿絵もないんだし、あたしらで今のうちにヤれることやっとこうじゃないかい」とラスティさん。
そんな元も子もない事を・・・。
「賛成!賛成!」とヒナさんと好華さん。
「どうせこれ執筆してる作者も読んでる読者も心のどこかでピンクな想像して“ふぅ・・・”ってしてるぜきっと」と奈々さん。
無茶苦茶な言いがかりは言わないで!もう読んでくれなくなっちゃうよ!!
みんなの負のパラメーターが思ってたのよりも限界突破していたらしく、アブノーマルな処刑の決議への勢いが止まらなくなってしまっていた。
「では判決を言い渡す!キャプテンの権限で“幼児プレイをさせた後ギラが泊ってる部屋に三つの穴全てに色々詰め込んで亀甲縛りの姿で放置”の刑に処す!」
「さらに追加されちゃってるし!!大体キャプテンにそんな特権ないでしょ・・・・・ってえ、嘘っ!?本当にやるの!?やめて!それだけはやめてぇっ!!中途半端なまま作品が打ち切りで終わっちゃうって!!」
おしゃぶりと哺乳瓶を持つ奈々さんに縄とアブない玩具類を持つ広子先輩が近づいてくる。
誰か手を差し伸べてくれる人はいないのだろうか・・・と考えた瞬間、
「ちょっと待ったぁっ!!」
誰かが奈々さんと広子先輩を呼び止めたのだった。
クレアさんだ。
「クレアさん、エロメアなあなたが止めるからには何かそれなりの理由があるんでしょうね?」
真面目な雰囲気出してるけど全然真面目にならないこの空気感は一体何なの?
「たしかにこのまま刑を執行して彼女の清楚なイメージからのヤバい一面を目撃してトラウマになるというのが普通だろう。しかし!相手はあの杉田義羅だ!それはそれでアレな展開になり得る可能性の方が濃厚だ!!」
「「「「「っは!!!」」」」」
クレアさんに諭されて全員脳内エピソードに移行するのであった・・・・・って何これぇっ!!?
“幼児プレイ(以下略)”刑が執行された後の実央を発見し、目の前で起きているとんでもない状況に驚愕するギラ。
「実央、そういう趣味があったのか・・・・・。だがそんな君もまた一興!どれどれ、俺が味見と言わず全て丸呑みしてやろうじゃねぇか。ぐへへへっ」
ドン引きどころか欲望丸出しの顔になって彼女に首輪を付けようとするヒャッハー!なギラ。
その瞬間、変態カップルが誕生し異世界遠征が始まるまでアブノーマルな高校生活を送るのだった・・・。
『BULLETS』 完。
切り替わって現実にて。
「これは、ヒドイ」唯さん。
「一周回ってご褒美だな」と奈々さん。
「これはこれで打ち切りモノだけど・・・」と巴さん。
「ギラ君の欲望の捌け口が一点に集中しちゃうわ。肉便器は私だけで十分よ!」といらない対抗心を燃やす広子先輩。
「広子先輩の言い分はともかく、この方法はやめておいた方がいいな」と好華さん。
「よくよく考えると最終的にある意味で実央ちゃんが一番の幸せ者になって終わるのはね~」とラスティさん。
やめてくれるのは良いけど考えを変えるポイントがそこって・・・。そして誰も『そうはならないだろ』と否定しないみんなにとってのギラ君の認識って・・・・・。かく言う私も否定できないけど。
「みんながそれぞれ想像した通り、それに幼児プレイは既に私に予約を取り付けている!」
威張って言えること?そんな情報聞きたくなかったし。
「“巫女”!それは、神事の奉仕をしたり、神職を補佐する高潔な女性の存在!」
高潔であるはずの騎士が何言い出してるの?巫女ってそんなだっけ?
「BULLETSのメンバーであることから今やこの存在を敬う人間は世界中に溢れ返ってるだろう。そこでだ、以前秋葉原のメイド喫茶なるものの噂をネットで検索して見たのだが・・・・・」
そう言ってクレアさんはスマホに出た見覚えのある画像を見せてきた。
・・・・・・・え、まさかコレを?
数時間後、場所は変わってトラファルガー広場。
「はいは~い!寄ってらっしゃい見てらっしゃい!この度イギリスで新たに起こった新宗教~!」
「スーパーヒーロー:ゼロを神として祀ります『ゼロ教』にございます~!!」
「我々『ゼロ教』は信徒はいらずです!ただただゼロを神として崇め、祈りと寄付金を捧げていただければ、みなさん個人の幸福が得られることをお約束致しますよ~」
噴水の近くに立てた棒のモニュメントを中心に、忍びマスクを付けて正体を隠しながら巫女姿の女たちが、通りすがっていく人々に向けて寄付金の呼び込みをやっていた。
そんな怪しげな集団に対し俺は一言放った。
「ゼロ卿?モンタナのライバル?」
「「「「「???」」」」」
誰も分かってくれなかった。
くそっ、こういう相手がネタを分かってくれてない時のボケってキツいんだよな~。また今度叩き込んでやるとするか。
「まあいいや、とにかく紳士の国で何つー胡散臭い行為やってんの?てめーら」
もちろん、俺も議場内での“何も生まない会議”のことを知ってて傍観はしていたが、こんな下らない決議が生まれるとは予想もしていなかった。
「科学技術が進歩した時代には新宗教は何かと軽く見られがち。だがしかし!今は『進化の世紀』!スーパーヒーローの一人となっている神聖な巫女:ゼロである彼女にあやかりたいと思うでしょ?それに集まった金で3年間の生活を賄えるわ、しししっ」とゲスの極みなロザリア。
「16世紀の堕落したカトリック派に通ずるモノを感じるなおい。大体俺達のチームに神聖なイメージなんかあったっけ?そもそも本人だって嫌がるだろこんなの。何でアイツされるがままに磔になってんだ?」
『他のアブノーマルな処刑方法よりかはマシだったし、もう付き合いきれなかったからそれで了承したの』と、俺の隣でソウル状態で巫女装束姿の実央が答えた。
「んでその磔にされてる気分も味わいたくないからと今現在進行形で魂だけ抜けてきたと?つかさり気にとんでもねぇ能力披露するなよ、ソウルキング」
『彼女が色んな女性に負の捌け口役を押し付けられてるのを知ってて自分は高見の見物決め込んでた人には言われたくないから』
「女のいがみ合いに男が口出すわけにもいかねーだろ」
ちなみに実央との会話は傍から見れば俺が一人で喋っている風にしか見えない。ある通りすがりの者は『何だあれ?エア友達?』とか、『幻覚でも見てるの?』と呟かれている。そういうのはどうでもいいが、気になるのは神輿の周りに立たせている旗に色んなキャッチコピーが英語と日本語で記されていことだ。
例えば、
“ゼロは全知の神である!!”
「違うだろ。つーかオーディンどころかオーディンの息子たちも地球はもうたくさんなんだから」
“あなたにご縁があらんことを!”
「誰だ~?八百万の神の一人を連れ込んだ奴~。デリバリーゴッドはお帰り願おうか~」
“AのあなたでもB、Cに!”
「誰の仕業か分かるけど、こんなのゼロさんでもどの宗教の神でも解決の可能性ゼロだぞ。ゼロにいくらかけてもゼロなんだよ、永遠のゼロだよ、ゼロ・ゼロ・ゼロ」
「ゼロゼロうるさいわっ!!!」
この後、キャッチコピーを書いた本人である巴が俺に有無を言わせずUZIの餌食にしたのは言うまでもない。
ダダダダダダダダダダダダダダッ!!
「でやってみたものの・・・・・全然寄付金が集まらないね」
寄付金入れに用意した空っぽの箱の中身を確認するラスティ。
「そりゃそうだろ。こんな生贄晒しの胡散臭い新宗教すぐに信用されてたまるか」
当の神輿になっている実央の体はもちろん魂が抜けているので今は意識不明、言わば眠り姫状態だ。顔も白目剥いてるワケでもないのでそこは大丈夫なのだが、やはり体が落ちないよう縄で固定しているのが逆に悪いイメージになっているのだ。
「やっぱり磔のモニュメントがただの棒じゃダメなんじゃないかな?思い切って十字架にするとか」とロザリア。
「他所様の宗教を巻き込むなって」
「じゃあ仏像の近くで祀るとか、ギラ創造お願い☆」と唯。
「仏像を出す前にお前らをぶつぞう~ってゆーかそれもう仏教の布教じゃなくね?」
「マホメットの壁画画像を壁紙にして描かれてない顔の部分に穴を開けて実央の顔を合わせて・・・」と奈々。
「んな学生が歴史の教科書にするようないたずら方法で布教するなってお前ら現役の女子高校生だったな。けどやっぱり許されないから、それ!!」
「じゃあもういっそ●根のモニュメントのてっぺんに彼女を乗せてできるだけ足を開かせるってことで」と広子。
「おいぃぃぃぃっ!!!もはやそれ別のナニかになってんだろうがぁぁっ!!!」
『ていうかまた振り出しに戻ってるし!!いちいちアブノーマル絡めないと気が済まないの!!?』
流石に最後の案だけはほっとけなかったらしく俺にしか伝わらないツッコミをする実央だった。
「よし、その案で行こっか。ヒナ~好華~」
キャプテンの呼びかけに応じて実央の体を一旦棒から下ろそうとする二人。
「おい唯、いくらなんでもやんねーぞそればっかりは。そんなマニアックなこと公の場でさせるかよ、今度のプレイメニューとしては参考にすっけど」
『ギラ君~それどういうこと~?』
さり気にそれ、いただき!なことを考えた俺を実央は見逃さなかった。しかしそれよりも大変なことが起きようとしていたことに俺達は気づいた。
「うぐぐ、意識のない人間の体って結構動かし辛いな」
棒の上に登って彼女の体を固定していた縄を解いた後ゆっくりと下ろそうとしていた好華だったが、思いのほか手こずっているようだ。ヒナは彼女の体を下から支える為に梯子を使っていたのだが、こっちもバランスを整えることができずに苦労している。それ故に起きたのだろう、ヒナは意識を彼女の体に向け過ぎて梯子から踏み外してしまう。怪我をしてしまうとかそんな心配は誰もしなかった、それは彼女が忍者だからだ。ただヒナが落ちる瞬間咄嗟に起こした行動が問題だった。落下する彼女が実央の巫女装束:緋袴を掴んだ結果どうなると思う?
「うわっ!?」
ズルッ。
あ。
緋袴は落ちたヒナに引っ張られた勢いでずり落ち、六尺褌を履いただけの実央の下半身が露わになってしまっていた。
ここは紳士の国ではあるが、現在ここは地下都市の人気で世界中のありとあらゆる人種が集まっている。つまり、世界中のありとあらゆる欲望に忠実な男たちも集まっているということだ。彼らが手にするは思い出に残す為のカメラを常備している。ここで起きたエロハプニングも決して見逃したりしない。
カシャッカシャカシャッ!
ギロッ!と俺はシャッター音の発信源を睨みつけた。俺の睨みに気づいた何人かの外人は辺りを見回すと突然逃げ出した。元々この広場では実央の顔がネット上に配信されないよういつものように顔にはモザイクがかかるプログラミングを施してある。ただし!今のようなエロハプニングにまでは対応していない。スーパーヒーロー:ゼロのいかがわしい画像が世に出る前に阻止しようと俺は全力でそいつらを追いかけた。
「待ちやがれぇぇぇぇっ!コノヤロォォォォっ!!!その写真は全部俺んだぁぁぁっ!!!」
『っじゃないでしょうが!!!私の肖像権の下に削除してってばあぁぁぁっ!!!』
実央もソウル状態で必死に俺達を追いかけて来た。
写真はなんとか削除してもらったが一連のエロハプニング効果なのか、ゼロ教の寄付金がドッと集まった。
そしてこの日、ネット上というか日本のサーバーでは『ゼロ教』の布教活動写真を見てユーザーたちが秋葉原のメイド喫茶『Agata Eden』の名物店長と被ってるだので少し盛り上がっていたそうな。




