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第43話 戦闘力5

 柴丸はお腹がいっぱいになり、ふあぁ~とあくびをして眠り始める。


 『先ほどの喰いつきです。供給を止めれば、ほしさで戻ってくるのでは?』


 「柴丸にひもじい思いなんてさせられないよ!」


 ふん!っと鼻息をならして、マンガ肉をハムハムする。


 『切ったほうが口に入れやすいのでは?』


 「切ったら意味ないの!」


 ふん!っと鼻息をならして、マンガ肉をハムハムし続ける。


 ――こんなところで寝たら、ゴブリンに食われるぞ?


 ハハハ


 ハーフエルフたちに笑いを受けながら、スピスピと寝ている柴丸をダフネが抱える。


 コアから見える風景の目線が高くなる。


 ――ダフネのあねご。持ちましょうか?


 ダフネは柴丸と布ゴーレムの入った白い大きな袋を交互に見て。


 ――いや。大丈夫だ


 シャリーはチラッと柴丸を見て残念そうにする。


 ガサッ


 小さめのゴブリンに一本の角が生えたような魔物が飛び出し、両手の塞がったダフネのこめかみに突撃するが当たった角はメキョメキョと折れ、軽く振った頭突きで、ぶっ飛んでパーンと消滅する。


 「戦闘力5か?!一角毛魚!」


 『ホーンラビットです』


 ピンポンツリースポンジのような草がリンリリ隊長の足に絡みつくが、ブチブチと引きちぎられ、歩みすら止められない。


 エビに鳥の羽をつけたような魔物の群れが、ハーフエルフたちを襲うも、槍を軽く振り回すだけでパンパンと消滅していく。


 「エビみたいでおいしそう?!」


 『素材として出しますか?』


 「うん!」


 七輪の上でエビドリをパタパタと扇ぐ。


 ずざざっ


 道の両脇に広がっている巨大なつるの草が、複数のつぼみをもたげ、ぎゅわっとつぼみを開くと巨大な口のある花を咲かせ種を打ち出す。


 だだだだだだだだだだ!!!


 ――さっきの回復アイテム、明日もでっかなー?


 リンリリ隊長が誰となく話す。


 ――きっと出るよねーちゃん


 カイリリが答える。巨大な花々は打ち出した種がハーフエルフたちによって跳ね返され、穴だらけになってしぼんでいく。


 エビドリは火が通り始めると、ゆっくりと小さくなり豆粒サイズになってしまう。


 「食べる部分なくなったよ!コア。この魔物とかは配置できないの?」


 『ダンジョンに耐えれないほど弱い魔物で、直ぐに動かなくなります』


 「そっかー。ちょっと配置してもいいかもって思ったのになー」


 『思わないでください。無意味です』


 ――くぅーーっ


 柴丸は眠りから覚めるとダフネから飛び下り、カイリリの足の周りをチョロチョロとして先頭を歩きだす。


 巨大なムカデが柴丸へ襲い掛かる。


 カイリリが槍でムカデを絡めとり、空へ吹っ飛ばすとパーンと消滅する。


 「なんでパーンて消滅するの?外の魔物だから?」


 『ダメージが大きすぎて、爆散しています』


 「オーバーキルだったよ?!」


 マスター空間の片隅では、よだれでべとべとになったマンガ肉が一口も食べられずゆっくりと消滅するのであった。


 ――――― ――――― ――――― 


 ○○「情報を集めないとね・・・へー、今、都にイアレフ国の皇子が来ているのか」

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