第30話 4本腕の骸骨はカッコイイ
ダフネ、ミュリー、ハーフエルフたちが広場へ出てフォーメーションを取ると、ミシミシと限界の近づいていた結界がバリーンと砕け、結界に張り付いていた魔物たちが次から次へと降ってくる。
が、結界に触れあちこちがボロボロになっていた骨の魔物らは槍のひとつきで動かなくなる。
だが、降り続く骨によって、次々と新たに骨の魔物が生み出されていく。
――そろそろ、ガーディアンがくるぞ!
――はい!!!
ピカッゴロゴロ!!ビシャァッン!!
暴風雨が少しづつ弱くなっていき空を走る雷が激しくなる。
ズドォォォン!!
唐突にたまのダンジョンを塞ぐくらい大きな動物の頭蓋骨が降ってきた。その衝撃で2軒家が消滅し、ハーフエルフたちは吹き飛ばされる。
倒されて散らばっていた骨々がカタカタと巨大な頭蓋骨に吸い込まれ、4本腕を持ち胸部が巨大な頭蓋骨のスケルトンが誕生した。
4本腕を胸部の口に突っ込み引き抜くと巨大なシャムシールが握られている。
KKKKKKKKKKKKKKKKKKLE!!!
ダン!!
ガキキッ!ガガガキッ!!!
即座にダフネが突っ込み、斧1本で4本の剣と渡り合う。
「コア。こんなに大きなダンジョンならベヒーモスの1体や2体いてもいいよね?」
『死者の嵐は数で押すダンジョンですのでいません。ただ全く使っていないと言うわけではありません。スケルトンガーディアンの胸部に使われているのが、ベヒーモスの頭蓋骨になります』
「ほらやっぱり!ジャンガリアンハムスターじゃなかったよ?!」
――ホーリーウェポン!ホーリープロテクト!ホーリーレイ!!
ダフネの斧と皮鎧に聖属性を付与し、聖なる光線でたじろがせ隙を作る。
――ミュリー!ズリャッァアア!!
斧を小さく振りミュリーに支援の感謝をし、たじろいだガーディアンの左下腕を切り飛ばすが、同時にガーディアンの目が真っ赤に光り3本の剣が赤黒く染まる。3本の腕が繰り出すアイテム破壊の連続攻撃。
1本は斧を狙いホーリーウェポンを消滅させ、1本は皮鎧のホーリープロテクトを消滅させ、最後の一太刀が皮鎧ごとダフネを切り飛ばす。
皮鎧は消滅し真っ赤なブラジャーをさらしたダフネは泥水に覆われた地面を転がる。
――あねごー!!全員スピアーシュート!!
追撃に動いていガーディアンへ向かって4方向から8本の槍が投げられる。3本は剣ではじかれ、3本は骨にはじかれ、1本は背中に刺さり、1本は切り飛ばした腕の付け根に刺さった。
ハーフエルフたちは直ぐに小型のマジックバックから予備の槍を装備し、自分たちの目の前にいる骨の魔物と応戦する。
――まだだ!なめるなぁ!!即死回避!!
――ホーリーウェポン!ホーリープロテクト!ホーリーレイ!!
地面を転がる間に体勢を整え、間髪入れずガーディアンへと突っ込む。再度、支援の付与と聖なる光線が放たれる。
ミュリーは鎧があるつもりでホーリープロテクトをしたが、ダフネが付けているのはただの布である。せめてVIT大上昇で生存可能性を上げるべきだったと唇を噛む。
ダフネの斬撃がガーディアンの剣を砕くが、同時にガーディアンの目が真っ赤に光る。即死回避を行った捨て身の攻撃。2本の斬撃が迫り、ダフネは歯を食いしばる。
1本は斧を狙いホーリーウェポンを消滅させ、1本は装備のないダフネの胸へと吸い込まれる。
バッキッン!
?!!
ガーディアンの剣が砕けた。
にやっ
――戦士なら武器の手入れぐらいしときなっ!!
ダフネが剣を持つ最後の腕を切り飛ばすと、ガーディアンはバックステップで距離をとり漆黒に染まる空へと退却していく。
――山場は越えたぞ!だが最後の一匹まで!気を抜くな!
斧を掲げて檄を飛ばす。
――はい!!!
たまは泥水に広がる骨々を見て、これから起こることを考えないようにしながら3階へと退避するのであった。
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○○「今のは?胸の布が装備してる?鍛錬されたミスリルワイヤーを?!S級冒険者を減らせるチャンスだったのに!って、僕のS級犯罪者が死者の嵐で死んでるしぃ!!」




