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第29話 死者の嵐

 ゴオォォォォッ・・・・

  ゴオォォォォッ・・・・


 「木が斜めになるほどの風だよ。台風かな?」


 『いいえ、死者の嵐です』


 「たいそうな名前だね?まぁ、雨の水も入らなし、ダンジョンってべんり~」


 『雨ではありません。デバフ攻撃のカースレインですので弾いています』


 「なんか知らないけど、攻撃されてたよ?!わたし何か悪いことした?!」


 『いいえ。ハンブルク王国全域が攻撃対象です。死者の嵐は移動型ダンジョンになります』


 「と規模が違ったよ!」


 冒険者たちの声を聞いていると、他のクランメンバーは都や隣町を守らないとならないため、ドラゴンクラッシャーシティーは護衛メンバーで守るらしい。


 ――支援はかき消されてしまうから、連携を維持するのよ!


 びしょ濡れでフォーメーションを維持しているハーフエルフたちにミュリーが檄を飛ばす。


 やがて豪雨の中、白い物がカランカランと降ってきた。


 カラン

  カラン

   カラン


 カラカラカラカラカラカラカラカラカラカラカラン


 一つ一つの白い物は骨で、カタカタと動き出して集まり、ネズミサイズからキリンサイズの骨の魔物になって冒険者たちを襲い始める。


 KKKKKKKKKKKKKKKKKKLE!!!


 ダフネは飛び出し大型の魔物へ斧による斬撃を繰り出し、ハーフエルフたちは連携し防衛に専念。ミュリーは常に回復を飛ばし、押されている箇所に支援をかける。支援の効果はミュリーが叫んでいた通り数分でかき消されている。


 「ダフネたちの息が白い?寒いのかな?」


 『死霊エリアですからね。寒いです』


 「そっかー、コア。ダンジョンの室温少し上げておいて」


 『?了解しました』


 時間になり第2宝箱が出現する。


 ――結界を張るわ!それまで魔物を減らして!


 ――はい!!!


 ダフネは防衛ラインの内側に戻り魔法を詠唱しはじめ、ハーフエルフたちは攻勢にでて魔物を減らしていく。


 ――ヘカトンオラァァァァァッ!!


 ダフネが魔法を発動し地面に斧を叩きつけると、ダフネを中心に広場から森にかかるくらいまでの骨の魔物がダンプカーにでも跳ね飛ばされたかのように吹っ飛んで砕ける。


 ――結界を展開します!ホーリードーム!!


 ハーフエルフたちが後退し、広場全域が薄っすらと光り輝く半球の膜に覆われる。


 ダフネとミュリーはMP回復ポーションをカパカパと何本ものみ、ダンジョンへやってくる。


 コアの護衛はハーフエルフたちの代わりにメイドたちがしていた。メイドたちは全員がダンジョンに入るのを確認し宝箱を開く。


 「じゃじゃーん!スポーツドリンクとフルーツ2種の生クリーム餡子トーストサンドよ!・・・いちご、バナナ。動き回ってるから消化によさそうなものにしたの!」


 ダフネは両手でわんぱく食いをし、他の人は一つ一つ味わって食べている。


 ――よし!2回戦だ!いくぞおまえら!!


 ――おー!!!


 ――・・・・


 『・・・出ていきませんね?』


 「室温上げたからね!」


 ――――― ――――― ――――― 


 ○○「やっちゃえ!やっちゃえ!ドンドンやっちゃえー!」

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