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第16話 引継ぎ

 ダフネとピョリー副隊長、他3人の冒険者は町へ戻っていった。


 「コア!新しくきたたち、みんな獣人だよ!うさぎにー、くまにー、しか、うし、ダルメシアン、ダックスフント、そっくりな猫の二人は姉妹かな!」


 ――第4部隊長リンリリです


 ――第5部隊長マーリャ


 兎獣人のマーリャは耳をピーンとさせている。


 ――ダンジョンの護衛作業は5つ、周辺魔物の間引き、クランハウスの維持、定時連絡、ダンジョンコアの護衛、布ゴーレムを町まで届ける。作業でないのがもう1つありますが、それはのちほど


 ――はっ!


 ――間引きと維持、定時連絡に関しては説明不要でしょうから、ダンジョンコアの護衛から


 ――はっ!


 ――見ての通り、ダンジョンコアです。最低2人体制で護衛し、壊されないように注意してください


 ――・・・・レプリカじゃなくて本物のコア?入り口から丸見え


 ――今のところ、ダンジョンから攻撃を受けた者はいません。それと、天井に隠し部屋がありますので、そのうち調査班がきます


 ――はっ!


 ――ダンジョンの魔物の討伐や破壊は禁止です。最悪、ダンジョンから出ての護衛です


 ――・・・魔物を討伐してはいけない?


 マーリャの耳が弱々しく垂れ下がる。


 ――そうです。正確にはこのダンジョンの魔物です


 ――はっ!


 ハーフエルフチームから獣人チームへの引継ぎは、気づいたことを質問し即解答する形式で進んでいく。


 遠くの空から紫いろの煙の塊が滑るように流れ、ダンジョン前で人型になり、ボフンという音とともにヘキシアになる。


 「ヘキシア、最初に臭い液かけたけど、毎日ティータイムにきてくれるね!」


 『S級冒険者(りゃくだつしゃ)がきて喜ばないでください』


 ――ヘキシア?最近、消えると思ってたけど、ここにきてたのですね


 あきれ声のミュリー。


 ――ふぁぁ。今日は多いわね~?


 ――はい!第5部隊から第4部隊へドラゴンクラッシャーダンジョンの護衛を引き継いでいます!


 ――そぉ。妖精さん。今日はな~に~かな~?


 ――ヘキシアさん!ちょ、ちょっと待ってください。第2宝箱も引継ぎますので


 ――そぉ?なら、早くしてちょうだい


 ――最初に説明した、作業でない対応です。ダンジョン護衛の役得だと思ってください。少なくとも、今後、ダンジョン護衛は転属先として人気になります


 ――人気になるですか?


 きょとんとするマーリャ。


 ――もういいわね。開けるわ~


 宝箱を開くと宝箱が消失し、2段のテーブルとその上に茶の注がれた茶碗と和菓子が14人分現れる。


 「じゃじゃーん!緑茶とギュウヒ入りどら焼きよ!・・・14人もいるから2段のテーブル造ってみたの!それに、今日は和菓子よ!」


 ――あらぁ?今日はあまり、妖精のささやきが弾まないわね?人数が多いからかしら?回復ポーションが薬草の匂いだし・・・


 「失礼ね!和菓子つくるのって、大変なんだよ!」


 ヘキシアはどら焼きをつかみ、パクッと食べ緑茶をズズズッとすするとホッとした顔になる。


 ――第4部隊の方達もこのダンジョンの回復アイテムを食べてみてください。私は今日が最後なので大事に食べます


 新しくきた冒険者たちは、これが噂の、とか、泥、とか、本当に回復が0だとか、ステータスが変化しないとか話している。


 ――都の作業を全部引き継いでせ~か~い


 ――ミュリーがここに~?あなたに護衛だけなんてさせないわよね?


 ――ええ。護衛を兼ねて、ここにを作ります


 「嫌な予感がする!」


 たまがバッとミュリーを見る。


 ――ドラゴンクラッシャーシティー!!


 「やっぱりぃ~!中二病な名前を受け入れつつある心がやー!!」


 ――――― ――――― ――――― 


 ○○「S級冒険者の後衛まで巡回するのかよ!他のダンジョンいけよ!しっしっ!!」

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