86.軽石
松本は授業中に答えを求められた生徒らしく、姿勢を正しホワイトボードに向かう。
「・・・まず軽石の件ですが、あれは二人組の営業マンが来た時に実践済みです」
軽石に見立てた丸をホワイトボードに書いていく。
「普段は軽石を乗せてカモフラージュされていますが、あの下には地面に固定された動かない軽石がありました。必要に応じて上のバラバラの軽石を除けて、固定された軽石の上を歩く・・・」
「でもそれだと・・・」
真が話を止めようとするがすぐに松本が首を横に振る。
「しかし、それだけだと歩かないといけない位置が確実ではありません。少し黒い軽石が3つ4つ、つま先を置く目印として配置されていた、これは大柄な男が出てきた位置と一致します!」
「ぐぐぐ!!ぐぐ!!」
真は体を後ろに反らしオーバーリアクションで応戦する。
「・・・・。実先生、これって長引きそうじゃないですか?」
「そうだね。向こうで大ちゃん、あ、あの大柄の人ね。彼がお手製プリン作ったやつあるから食べましょうか」
大ちゃんを含め三人はそそくさとその場を後にする。
「大男は合流した後、石を蹴りながら歩く、歩いてきた道の証拠隠滅のためにね!!」
「ぐおおおお!!おおおお!!」
大ちゃんは白熱する二人を見て笑いながら
「まるでぇどこかの裁判げえむみたいだぁ」
なお白熱する現場とは裏腹に扉は静かに閉じられた。




