36.ふはははは
「さあ!どうした!てじなの成果をこの俺ら筋肉にぶつけてみろ!さあ!早く!!」
小林は無言のまま振り返る。魔王は声が出ていないが口元は動いている。
「ファ、イ、ト?」
小林が声を出すと魔王は縦に首を振った。
「おい!!!アドバイスをくれよ!!」
小林は手に金属の輪を4本用意した。ダイルは振り返り興味を示す。
「ほお?それで俺ら筋肉を破壊できるかな?てめえやれるもんならやってみるんだな!」
「おい!勝手に話を進めんな、青ワニ!4本の輪っかがあるだろ?」
1本ずつ右手から左手に輪っかを落としていく。金属同士がこすれ合う音が部屋の中に響く。
「1本と1本、この輪っかを叩くと・・・輪っかの中に輪っかが入る」
「こすり合わせると・・・輪っかが元通り外れる」
小林はもう一度輪っか同士をぶつけ合い輪っかをつなげる。2本の輪っかがつながった状態だ。
つながった輪っかをダイルに手渡す。
「これは力で外すんじゃない。繊細な魔力の使い方が必要で・・・」
小林から輪を受け取ったダイルは力任せに輪っかを引っ張る。
魔王(ちょ・・・!!ちょっと!!ダイルの力は相変わらず馬鹿力でござるな!!とは言え拙者が魔力を使って輪っかを強化してしまうと光で気づかれてしまうし)
「ダイルちゃんさすがねえ。あれこの世界の金属ではかなーり固い金属のはずよねぇ?」
「ふんっ!!」
ダイルの手にあった輪は楕円になり床に落ちた。床に落ちた金属音が静かな室内に響く。
「お、おい。力任せじゃなくだな、魔力を繊細に」
床に落ちた輪を目掛けてダイルの腕がのしかかる。
「これでどうだ!!がっはっはっは!!粉々になりよったわ!」
粉砕され割れた輪。片方の輪は無傷のまま輪の形を維持している。
「コバよ、外れたぞ?なかなかの強敵であった」
「あ・・・あぁ。さすが魔王軍1の戦士だけあるな」
(おいいい!!誰が片方粉々にして外せって言ったよ、この筋肉馬鹿!!)
「あれ?コバ殿が輪っかをしまったでござる。何か作戦があるのでござるか」
「魔王様(笑)そういうデリカシーの無さは女の子にモテませんよ」
(お前ら二人ともデリカシーないけどな!)
手品を見るときは部屋を明るくして離れて見てね




